大分市の祝祭の広場(大分市府内町1)に12月7日、実際に中に入れる「お菓子の家」が出現した。12月21日には壁に付けた本物の菓子を子どもたちに取り出してもらうイベントも行われる。
大分県立芸術文化短期大の地域総合連携研究室の学生らでつくる「あなたへメリークリスマス」実行委員会の主催。子どもたちに楽しい思い出を残してもらおうと「大分の子どもは大分の大人が育てる」をテーマに初めて企画した。
幅と奥行きが2.4メートルで高さは3メートル。木材で枠組みを作り、壁紙を張って丸太小屋風に仕上げた。屋根に紙粘土で作ったドーナツやクッキー、壁に菓子の箱や願い事を書いた札などを張り付けたほか、家の中の壁一面にお菓子を入れる小さな箱を取り付けた。
7日は18時から式典を行った。竹内裕二実行委員長(同短大准教授)が「たくさんの大人にサンタクロースになってほしい。大人も変わっていってほしい」とあいさつ。覆っていたシートを取り除いて地域住民らに「お菓子の家」を披露した。
来場した親子連れらは早速、家の中に入ったり、写真を撮ったりして非日常の一こまを楽しんだ。大分市の30代女性は「子どもはもちろん、自分の心も弾む。昔を思い出した」と笑顔で話した。
21日は11時から16時まで、段ボールで作った迷路などに挑戦してもらうスタンプラリーを行う。スタンプを集めると小さな箱の中に入れた菓子を取り出すことができる。学生代表の久保田真由さん(2年)は「大人も童心に帰って楽しめる。親子で遊びに来てほしい」と呼び掛ける。
「お菓子の家」の展示は25日まで。