温泉観光地「別府」の在り方を探るトークイベント「油屋熊八の世界から別府の未来を語る」が2月23日、別府大学(別府市北石垣)のメディアホールで開かれる。一昨年秋に台風の接近で延期された企画で、漫画家のクニ・トシロウさん、やくみつるさんらが1年5カ月越しに集結する。
別府市出身者ら有志でつくる「まんが油屋熊八」事務局の主催。別府大学との共催で「別府“温泉”大学特別講座」として開催。別府温泉隆盛の基礎を築いた油屋熊八(1863年~1935年)のアイデアや生きざまを題材とした講演会、トークショーなどを展開する。
当初は、同大客員教授のクニさんが漫画絵本「ピッカピカのおじちゃん 別府観光の父油屋熊八」を出版した記念に、2018(平成30)年9月30日に開く予定だったが、台風24号の接近で延期となった。イベントにはクニさん、やくさん、長野恭紘市長が参加を予定しており、入場も無料としていたことなどから「残念がる声も多かった」と事務局。その後、多忙な面々のスケジュールを再調整し「時間はかかったが、ようやく開催できることになった」。
当日は13時開演。同大の飯沼賢司学長が「熊八をめぐる文化人たち 観光と文化のあり方」の題で講演。クニさん、やくさん、長野市長が「別府観光の父・油屋熊八に学び、未来の別府観光をどう発信するか?」をテーマにトークを展開する。18号館2階ギャラリーホールでは、クニさんの絵コンテや漫画の原画の展示も行う(12時~16時)。
一昨年の企画時にはなかった新しい仕掛けとして、大学内の温泉を手で楽しむ「手湯」を1号館1階エレベーターホール前に登場させる。クニさんがデザインしたイベント限定の「別府八湯温泉道」スタンプも用意する(12時~13時、15時~16時)。このほか絵本「ピッカピカのおじちゃん-」や「温泉水あまざけ」も販売する。
飯沼学長は「何でも受け入れて輝いていた『往年の別府』に思いを寄せ、来場者がワクワクするイベントにしたい。子どもから大人まで楽しめるので、気軽に足を運んでほしい」と呼び掛けている。
入場無料、予約不要。