ハンバーグとチキン南蛮専門店「丘の上のハンバーグ屋さん・ヒナタキッチン」(別府市小倉1、TEL0977-76-8980)が6月24日、別府市の高台にある住宅街にオープンする。沖縄で行列のできる弁当店として話題となっていた人気店が業態を変えて新天地に根を下ろす。
オーナーは福岡県出身の塩次喜一さん(46)。福岡市で食堂を営んだ後、2018(平成30)年、沖縄県南城市で弁当店を開業した。素材にこだわった手ごねハンバーグのロコモコや焼肉弁当などを手軽な価格で並べたところ、「ボリュームもあって写真映えもする」「開店30分で売り切れる」などと話題を集めるようになった。
インスタグラムを通して店の人気が高まる一方で「ゆっくり食事を楽しんでもらえる店を開きたい」という思いも強まり、3月末に意を決して閉店。新しい場所を求めて九州各地を巡る中、別府で理想としていた物件に出合ったという。
新しい店ではハンバーグとハンバーガー、妻の真由さん(35)の出身地・宮崎県にちなんでチキン南蛮を提供する。厳選した肉や大分県産の旬の野菜などを使い、素材のうま味を引き出す調理を心掛ける。「料理人として当たり前のことをした上で『おいしい』を提供したい」と喜一さん。
「ふわふわでジューシー」というハンバーグは「デミグラスハンバーグセット」(220グラム・1,298円ほか)、「和風おろしハンバーグセット」(同)などのメニューをそろえた。「宮崎チキン南蛮セット」(1,210円)では平飼い「日南鶏」のもも肉と胸肉を使用。自家製マヨネーズから作るタルタルソースを別添えで提供する。全てのセットにご飯、汁物、沖縄テイストの小鉢2品、季節野菜のだし浅漬けが付く。ご飯と汁物はお代わり可能。このほか自家製パンで作る「プカプカバーガーセット」(935円)も用意する。
「ドリンクバー」(330円)では福岡市の「あびる珈琲(コーヒー)」が自家焙煎(ばいせん)したコーヒーを含む15種類のドリンクを味わえる。カップは沖縄の「やちむん焼き」や昭和初期の器などから好きなものを選ぶことができ、真由さんは「楽しみながら食事を味わってもらえれば」と話す。
店内は天井が高く開放的。ゆったりとしたスペースにテーブル5卓・20席を用意する。大きな窓からは2人が選んだ別府の街を見下ろすこともできる。真由さんは「初めての別府で分からないことも多かったが、たくさんの人の助けがあってここまでこられた」と感謝の気持ちを口にする。喜一さんは「愛を込めて、安心安全な食事を提供していきたい」と意気込む。
営業時間はランチ11時30分~15時、ディナー17時30分~21時。月曜はランチのみ。火曜・第3水曜日定休。駐車場8台分あり。