豊後高田市にある重要文化的景観の田染荘(たしぶのしょう)に生息するトンボをとらえた写真展が現在、別府大学(別府市北石垣82)の佐藤義詮記念館ギャラリーホールで開かれている。春から秋にかけて写した準絶滅危惧種などを含む45点をパネル展示している。
同大歴史文化総合研究センター(TEL 0977-27-6116)の非常勤事務員を務める佐藤さくらさん(46)が、2009(平成21)年から生物多様性の観点から趣味で調査を行ってきた。トンボが活動する11時から15時まで4時間ほど滞在し、これまで51種類を確認しているという。
写真展は、2010(平成22)年に重要文化的景観に選定された田染荘の10周年を記念し「田染荘のトンボ トンボの眼(め)さくらの眼」として開いた。春、初夏、夏、秋、晩秋と5つに分け、シオカラトンボなど一般的に知られている種からベニイトトンボ、タベサナエといった準絶滅危機種まで幅広く紹介。植物などに擬態するオツネントンボなどを探すチャレンジコーナーも用意している。
このほか8月に見られるタマムシの標本、群れを成して給水するアオスジアゲハや花の蜜を吸うベニシジミなどの写真も展示している。
佐藤さんは「美しい農村風景の中にいるトンボたちを見てほしい」と呼び掛ける。
開場時間は9時~17時。日曜・祝日休館。入場無料。10月3日まで。10月下旬からは豊後高田市役所高田庁舎で展示する。