九州にゆかりのある若手建築家による「U_40 建築家展 2020」が11月3日、大分市のアートプラザ(大分市荷揚町3、TEL 097-538-5000)2階アートホールで始まった。設計者13人の感性が詰まった住宅模型などを展示している。
設計界で「若手」とされる40歳未満の建築家が個性を発表し、互いに研さんし合う場として2010(平成22)年から開いている。昨年までは「大分県にゆかりのある」建築家を対象としていたが、10回を一区切りとし、今年から参加枠を「九州ゆかり」に拡大した。大分県出身の磯崎新さんが設計した同施設で開くことで、磯崎さんの功績を若い世代に伝えていく役割も併せ持っている。
今年は新型コロナウイルスの影響であらためて問われるようになった「距離感」をテーマとした。30歳から39歳までの12組13人が住宅模型やモニュメントなどを展示した。
小松優大さんは家族、周辺環境、風土に合った距離感を捉え直した住宅の模型を展示。佐伯市出身の山田健太朗さんは、木、鉄、コンクリートブロックを2分の1、4分の1、8分の1と縮小させながら積み重ねていく構築物を出展した。大分市の甲斐啓大さんはホームセンターで購入できる木材で作った格子状のパーティションを並べている。
期間中は参加者が交代で常駐。作品の解説などを行う。共同実行委員長の池辺慶太さん(39)は「若手建築家ならではのアイデアやモチベーションが詰まった展示会となっている。それぞれのスタイルの違いを楽しんでほしい」と話している。
開場時間は10時~18時。入場無料。今月8日まで。