大分市の「あんしん防災」(大分市荏隈、TEL 097-540-7025)が現在、消防設備を無料で点検する特別サービスを実施している。コロナ禍で苦境に立つ県内の企業や個人事業主らを応援する取り組みで、「困っているところがあれば駆け付けたい」としている。
同社は2002(平成14)年に河野敬幸社長(63)が創業。大分市、別府市などで主に防災・防犯設備工事や保守点検などを手掛けている。従業員数は7人。
無料点検は「コロナに負けるな! 地元企業応援キャンペーン」として企画。新型コロナウイルス感染が拡大する中で「自分たちにできること」を社内で話し合って決めた。河野社長は「独立開業後の苦しい時期に地域の企業や官公庁などに大変お世話になった。いつか恩返しがしたいと考えていた」と話す。
対象は県内の企業で「特に旅館、民宿、ホテル、飲食店などを経営する個人事業主を助けたい」とする。対象面積は1500平方メートル以下。感知器、消火器、誘導灯、避難器具、消火栓、スプリンクラーなどを点検し、結果報告書を作成する。消防署への報告書提出も代行する。
先着5件。問い合わせフォーム、電話、ファクス、メールで申し込む。受付期間は3月31日まで。4月以降の実施も可能。
同社によると同規模1回の点検費用は4~5万円。「無料点検は聞いたことがないので珍しいのでは」と河野社長。「点検後に契約を結ぶ必要もない。気軽に利用してほしい」と呼び掛ける。