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大分・竹田市の「タケモク」の工藤会長 端材再利用のDIYで「木の温もり」知人らに

スマホ台付きペン立てを手にする工藤さん

スマホ台付きペン立てを手にする工藤さん

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 竹田市の建材店「タケモク」(大分県竹田市玉来)の工藤英敏会長(66)が、端材などを再利用したDIY(日曜大工)に取り組んでいる。スマホ台付きペン立てなどアイデアを詰め込んだ木工品を作り、「木の温もりを楽しんでもらえれば」と知人らに無料で配布している。

さまざまな道具が並ぶ工藤さんの「DIY小屋」

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 工藤さんは竹田市で生まれ育った。1975(昭和50)年に同社に入社。営業職を経て社長に就き、今年7月の会長就任後も「現役営業」として精力的に業務に当たっている。

 DIYは2015(平成27)年から始めた。「妻に『プランターボックスがほしい』と言われ、何も分からないところからスタートした」という。会社にあった製材後の木片や使わなくなった集合材を使い、会社用の柵や郵便受けなども作った。

 のみや金づちに電動のこぎりといった道具は仕事で知り合った大工らから譲り受けた。自宅の庭にはDIY専用の小屋も建てた。聞いたり調べたりしながら腕を上げ、孫用の木馬や滑り台、自宅のウッドデッキといった大掛かりな木工も手掛けるようになった。

 「単なる趣味として始めたが、次第にものづくりの魅力に引き付けられていった」と工藤さん。「母方の祖父が大工だったからそのDNAがあるのかも」と笑う。

 今春から作り始めた「ペン立て」は工夫を凝らしたオリジナル品。試作を重ねながら「ペンを出し入れしやすい角度は30度」と探り当て、ペン立て部分を斜めに取り付けたほか、スマホ台は縦でも横でも置けるようにした。

 木の風合いや手触りを生かした塗装をした上で20個以上を制作。社員に使ってもらったところ「使いやすい」と好評だったことから知人らに配ることにした。ペン立ては今後も作る予定で、完成品の配布も続けるという。

 「お金をかけずに材料や工具が手に入る環境に恵まれた」と工藤さん。来年は高齢者でも簡単に組み立てと分解ができる椅子づくりにチャレンジする。「自分の木工で、人に喜んでもらえるのが最高の幸せ」と元気いっぱいだ。

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