大分市の南大分に2月5日、豚肉の串焼き(やきとん)などを提供する「もつ焼とおでん しげのや食堂」(大分市田中町8、TEL 097-511-3590)がオープンした。低温調理と急速冷凍を活用した17部位の串焼きなどを、昼から味わうことができる。
南大分で飲食店を展開するスマイルワークが運営。ラーメンの「まる重」、とんかつの「しげのや食堂」に続く3店目。オーナーの重光利明さん(55)が「しげのや食堂」を拡大する形で開店した。
「やきとん」は豚肉や豚の内臓を串焼きにした大衆料理。関東地方などでは酒のさかなとして時代を超えて人気となっているが、大分に「やきとん文化」はなく、関連店舗も少ないことから「難しいことにチャレンジしよう」と開店を決めた。
東京や北九州などの名店などを巡るなどしてさまざまな角度から「やきとん道」を研究。開業に当たっては鮮度維持の重要性に保存や廃棄ロスの観点から、低温調理機とアルコール冷凍機を導入した。
部位ごとに串を刺した後、肉の部分は低温調理機で、内臓はゆでて加熱。それぞれを真空パックにして急速冷凍する。湯せんで解凍してから焼くと「驚くほどやわらかくジューシーになる。きっちり火が入っているのでむらなく焼くことができる」。
国産豚を使用。カシラ(こめかみ)、テッポウ(直腸)、ハラミ(横隔膜)、チマキ(すね)、タン(舌)のほか、フワ(肺)、チレ(ひ臓)といった変わり種もそろえた。全17種類で176円均一。「あちこち巡ったがここまでの品ぞろえのところはなかった」と重光さん。ガツやコブシン(子宮)などの刺し身(418円)や塩もつ煮(528円)も提供する。
おでんはうま味を閉じ込めたしょうゆベースのだしが特徴。「食べ歩いた中では最高の味に仕上がった。大分の人に舌にぴったり」。ダイコン、卵、手羽先(以上176円)など。ドリンクは生ビール(638円)、ハイボール、サワー(以上528円)ほか。
カウンターとテーブル合わせて20席。「しげのや食堂」の席も利用でき、食堂の揚げ物やポテトサラダなども注文可能。自身も「昼飲み」を愛するという重光さん。「日中から最高の一本を味わってほしい」と呼び掛ける。
営業時間は11時~21時。水・木曜定休。