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「福祉現場にeスポーツを」 大分県eスポ連合会長、老人ホームで無償体験会

101歳の女性利用者(左)らを楽しませる西村会長(右)

101歳の女性利用者(左)らを楽しませる西村会長(右)

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 大分県eスポーツ連合の西村滉兼会長(42)が2月11日、個人ボランティアで有料老人ホーム「ホタルの家」(大分市野津原)を訪れ、音楽のリズムに合わせて太鼓をたたくテレビゲームの体験会を開いた。「誰でも楽しめる」というeスポーツの特性を福祉現場に生かした試みで、認知症の高齢者らを喜ばせた。

リズムに合わせてばちを振るう利用者

 西村会長は2016(平成28)年に県内初のeスポーツ団体を設立。プロチーム「花天月地」を立ち上げ、県サッカー協会とも連携。温泉とゲームを掛け合わせた独自イベントを開催するなどして県内のeスポーツ界をけん引してきた。

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 eスポーツを「競技」として普及させる一方で、福祉現場で活用する構想も練ってきた。「年齢や国籍関係なく誰でも参加できる『バリアフリー』、ルールが決まった枠内で正々堂々と戦える『フェアプレー』といった特性はコミュニケーションツールとしても使える。協会設立当初から高齢者や障害者の人たちに利用してほしいとの思いがあった」

 「ホタルの家」の利用者は10人で、多くが認知症の高齢者。日常のレクリエーションに漢字の書き取りやトランプ遊び、軽運動などを取り入れている。今回は知人の紹介を経て、レクの一環にテレビゲームを取り入れることにした。

 任天堂の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のタイトル「太鼓の達人」を使用。楽曲に「天国と地獄」と「崖の上のポニョ」を選び、2人の対戦形式で実施した。

 利用者は画面の動きに合わせて真剣な表情でばちを振るったり、目を閉じたまま太鼓をたたいたりしてそれぞれが自分のペースでゲームを堪能。最高齢という101歳の女性は、支えてもらいながら腕を振り、笑顔で音を響かせた。

 西村会長は花天月地の一選手としてユニホーム姿で参加した。手拍子を取りながら利用者に声を掛け続け「喜んでもらえたようでほっとした」。佐藤ルミ子施設長(44)は「想像以上に盛り上がった。頭と体を使うゲームはちょうど良いので新しいレクとして続けていきたい」と満足そうに話した。

 温めてきた企画の実現に「手応えを感じた」と西村会長。今後も福祉施設への無償訪問を続けるという。「eスポーツの特性を長所として掲げている以上、自分たちもこういった実体験を積み重ねていく必要があると思う。行けるところであればどこにでも行くので、気軽に連絡してほしい」としている。

 無償訪問依頼は花天月地公式サイトの問い合わせフォームから申し込む。

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