大分県立竹工芸訓練センターの「竹工芸科」修了作品展が3月2日、別府市竹細工伝統産業会館(別府市東荘園8、TEL 0977-23-1072)で始まった。81期生10人が60種以上の「別府竹細工」を並べ、2年間で学んだ技能と成果を余すところなく披露している。
同センターは1939(昭和14)年に開校。日本で唯一の竹工芸を専門とする2年制の公立学校で、訓練生は材料加工、編み込み、染色などの技術や起業や販売に向けたマーケティングなどの知識を学ぶ。本年度の修了生は男女5人ずつで年齢は24歳~40歳。県内出身者は4人。
会場には2年次の「商品開発」など6つの課題で取り組んだ作品が並ぶ。大鍛治来未さん(38)はバングル(腕輪)やパン専用の籠など「手に取ってもらえる」身近な生活雑貨を出展した。「2年間は終わってみると短かった」と感慨深げ。修了後は地元の豊後高田市で開業を目指す。
福岡県出身の古野耀介さん(25)は竹工芸分野で初めて人間国宝になった別府出身の生野祥雲斎の作品に心打たれてこの道に入った。修了展では山路編み、青海編みなど編み方の異なる花籠を展示。「春から大阪の竹工芸家の下で腕を磨く。伝統的実用品の製作にいそしみたい」と意気込む。
開場時間は8時30分~17時。観覧料は、高校生以上=390円、小・中学生=130円。今月7日まで。