飲食店への営業時間短縮要請を受け、大分市の「博多ラーメン七萬(ななまん)」(大分市城原、TEL 097-593-5001)は5月12日から開店時間を朝7時に切り替え、市内では珍しい「朝ラーメン」を提供している。
大分県は、新型コロナウイルス変異株の台頭で感染が急速に拡大。現在はステージ3の状態で、県では14日から県内全域の飲食店に5時~21時の間で営業するよう呼び掛けている。同店は11時~22時の営業時間を大幅に早め、7時~15時へと変更した。
2018(平成30)年5月に荻本雅浩さん(42)が開業。大在地区の国道197号沿いという立地と、豚骨ラーメン1杯480円という価格を生かし、学生や工場勤務の男性らの支持を得てきた。前年からのコロナ禍もしのいできたが、「今年4月の市内のクラスター(感染者集団)発生を機に、利用者が激減した」。
苦境を乗り越える一つの策として朝営業を選択した。「朝ラーメン」は静岡県などを発祥とする独自の食文化で、荻本さんは「大分には24時間営業や早朝営業のラーメン専門店がないので挑戦したいという思いがあった。要請を一つのタイミングとして捉えた」と話す。
「万人に合うよう工夫した」というスープが特徴。価格はそのままで、大盛り660円、替え玉100円。ご飯は150円、生卵・漬物は50円。5月31日までの予定だが「手応えがあれば、続けていきたい」と荻本さん。「朝食や夜勤明けの夕食代わりなどに利用してもらえれば」
「朝ラーメン」は10時まで。10時以降は通常ランチメニューを提供する。日曜定休。