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別府市の芸術祭「廣川玉枝 in BEPPU」 鉄輪舞台に神様練り歩き&「むし湯」飾り付け

「in Beppu」について説明する廣川さん

「in Beppu」について説明する廣川さん

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 別府市を舞台とする個展形式の芸術祭「廣川玉枝 in Beppu」が12月18日から開かれる。「祭」をテーマに自然の怒り(新型コロナウイルス)を鎮める神楽や練り歩きを行うほか、鉄輪エリアでインスタレーションや衣装展示などを展開する。

鉄輪むし湯のインスタレーションイメージ

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 混浴温泉世界実行委員会(別府市野口元町2、TEL 0977-22-3560)の主催で6回目。世界的アーティストを迎え、別府の地域性を生かしたアートプロジェクトを展開する。

 廣川さんは服飾デザイナーとして国内外で活動。2017(平成29)年には無縫製でニットを編む「スキンシリーズ」がニューヨーク近代美術館に収蔵された。今年の東京オリンピック・パラリンピックの表彰式で日本選手が着た朱色のジャケットにも取り入れられた。

 「今こそ、新たな未来へと導く『祭』を」をサブタイトルに開催。山、町、海を舞台とする3部構成で展開する。

 「山」のイベントは、開催に先行して12月11日に実施。伽藍岳の火口付近で行う神事と神楽の様子を10時からオンライン配信する。ダンサーで振付家の湯浅永麻さんが出演する。

 メインイベントは12月18日で「町」を舞台とする「地嶽祭神事奉納」。廣川さんがデザインした衣装を身に着けた市民ら12人が火男火賣(ほのおほのめ)神社から鉄輪むし湯まで練り歩く。途中、舞いなどを披露する「見せ場」を大谷公園などに設けるほか、鉄輪むし湯では観衆と一緒に「地慣らし」の踊りを行う。東京オリンピックの開会式で森山未來さんに踊りの振り付けを指導した大宮大奨さんが12人の1人として参加する。11時から18時までオンラインでも配信する。

 「町」では、期間中、鉄輪むし湯を「スキンシリーズ」で作った魔よけのちょうちんやのれんで彩るインスタレーションを展開。「地嶽柄」の衣装をまとったスタッフが出迎える。火男火賣神社と大谷公園には練り歩きで使う衣装を展示する(12月19日から)。

 最終日の2月13日は「海」行う神事をオンラインで公開する。イベントは全て無料。

 10月4日に別府市役所で行われた記者会見で廣川さんは「疫病が流行する中で自然の怒りを鎮める儀式、厄をはらう祭りが必要と考えた。別府を大きな体に見立てて山の神様、恵みが町に行き渡り、海にかえり、また山に戻る循環の仕組みを表現できれば」と説明。「トークイベント、ワークショップなども予定しており、練り歩きの参加者(11人)も一般募集する。市民の力を借りて、祭りを一緒に作っていきたい」と意気込んだ。

 同時開催で、昨年の「梅田哲也イン別府『0滞(ぜろたい)』」も再公開する。

 毎週火曜、12月28日~1月6日は休み。2月13日まで。

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