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「明日倒してくる」「よく見たら地元!」 JR大分駅の異形生物展示がSNSで話題に

ツイッターで話題となったティッシュさんの投稿写真

ツイッターで話題となったティッシュさんの投稿写真

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 JR大分駅の3・4番線ホームに展示されている異形生物のオブジェがSNSで話題を集めている。

ライトで照らされる「キメラブネ」

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 駅ではホームの東端にある元喫煙室を、昨年10月から「大分ステーションギャラリー」として再活用。大分県立美術館OPAMと大分市美術館が2つの乗り場にあるそれぞれのスペースを使い、地域作家の作品を紹介している。

 話題となっているのは大分県立美術館が展示している「キメラブネ」。阿部健太朗さんと吉岡紗希さんによる絵本作家・美術家ユニット「ザ・キャビンカンパニー」の作品で、ギャラリーを南蛮船に見立て、南蛮文化によりもたらされた「虎」「象」「クジャク」を合わせた生物が運ばれてくる様子を表現した。

 大分市出身の女子大学生「ティッシュ」さんが1月5日、親族に会うために京都から帰省した際に撮影。「待合室をバケモンが占領しているせいで客が寒空の下待たされるの良いな」とツイッターで投稿したところ、一気にトレンド入り。1月11日現在で1.6万件のリツイート、8.4万のいいねが付いている。

 ツイートに対し、「明らかに序盤で勝てる強さじゃない序盤のボス感」「入ったら窓が血だらけになるやつ」「明日倒してくる」「こんなバケモンですら日本の寒さに耐えられないんだから会社とか学校とか休みにするべき」「逆に言うとバケモノが世に放たれるのを防いでくれている待合室は有能」といった反応があったほか、「こんな変な事する所あるんだなって思ったけどよく見たら地元の駅じゃねぇか!!」「見覚えあると思ったら我らが大分駅じゃん」(以上、原文ママ)といった地元民の「歓迎ツイート」も。

 ティッシュさんは「待合室だと思って近づいた。寒かったので展示ではなく人間に入らせてほしいなと思ったが、謎の生物が寒さをしのいでいるようにも見え、ほほ笑ましくも思った。客より美術品をおもんぱかっているような光景がシュールで面白かったので撮影した」と説明。「大分駅のように、日常の意外な場所にアートが入り込んでくるのはうれしい」とする。

 投稿後の反応の大きさについては、「正直ここまで拡散されるとは思っていなかった。こうなるなら、すてきな作品に対して軽率に『バケモン』などと表現しなければよかったと少し後悔している」。

 大分県立美術館では「全く予想していなかったので本当にびっくりした。思わぬ形でPRできた」と「バズリツイート」に感謝。自らツイートをチェックしたという甲斐裕明駅長は「見に来たり、写真を撮ったりする人が増えた。ギャラリー展開が良い取り組みになったようでうれしい」と話す。

 ちなみにJR大分駅では、各ホームの中ほどに待合室を備えている。キメラブネの展示は3月30日まで。

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