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別府市で塩田千春さん個展 中心街2カ所に記憶つなぐ「糸」の空間芸術

記者会見にオンライン参加した塩田さん

記者会見にオンライン参加した塩田さん

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 別府市の混浴温泉世界実行委員会(事務局=NPO法人BEPPU PROJECT、TEL 0977-22-3560)が7月4日、市内中心街で8月5日から展開する塩田千春さんの個展「巡る記憶」の詳細を発表した。

塩田千春さんの「記憶を越えて」

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 塩田さんは1972(昭和47)年大阪府生まれ。ベルリン在住。糸を使い空間全体を芸術とするインスタレーションなどを手がける国際的アーティスト。2019年に森美術館 (東京都)で開催された個展では約66万人という同館歴代2位の入場者数を記録するなど注目されている。

 「巡る記憶」は「東アジア文化都市2022大分県」のコア事業の一つとして開催。8月5日から10月16日にかけてJR別府駅周辺の2つの建物を作品会場として活用する。

 塩田さんは別府でのリサーチを重ね、湯気や水などをコンセプトにした作品案を構築。「BEP.Lab」(草本ビル、北浜1)では2階、3階の複数の部屋を使い、編み込んだ白い糸と水を使ったインスタレーション、ドローイングと音で表現した作品などを展示する。「新中華園ビル」(元町5)では赤いロープを用いて1階の空間全体を作品化する。7月28日に別府に入り、先行隊と合流して作品を仕上げる。

 2会場の近くにある「platform05」(中央町9)はサテライト会場として活用。過去の制作風景を収めた映像や図録などを用意する。「SELECT BEPPU」(同)ではTシャツや手拭いなどのオリジナルグッズを販売する。

 開幕日の8月5日は、18時30分から別府ブルーバード会館3階フレックスホール(北浜1)で塩田さんを招いたトークイベントを開く。参加無料で定員は150人(要予約、先着順)。7月11日から専用予約フォームと電話で受け付ける。

 「巡る記憶」は観賞無料。期間中、火曜・水曜休み。

 7月4日は別府国際コンベンションセンター(ビーコンプラザ、別府市山の手町)で記者会見を行い、同実行委の山出淳也総合プロデューサーが概要などを説明した。

 ベルリンからオンラインで出席した塩田さんは「何ができるだろうとたくさんの場所を見て回る中で大地から湧き上がる湯煙に生命力を感じた。場所の記憶をつなぐ『別府だから』という展示にしたい」と話した。

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