「アフリカンサファリの動物たちの料理絵本」の調理実習が4月27日、大分市の田北調理師専門学校(大分市府内町2)で行われた。
九州自然動物公園アフリカンサファリ(宇佐市安心院町)の動物をモチーフにした料理を絵本にする取り組みで、同校の立松洋子講師が企画した。
1月にアフリカンサファリの神田岳委園長を講師に招き、園内の動物のエピソード、飼育、餌などについて事前に学習。調理師科2年生10人が約2カ月をかけて、サイ、ライオン、ウサギ、ゾウ、キリン、ナマケモノなどをモチーフに8種類のオリジナル料理を考えた。絵本の挿絵も、イラストレーターの森海里さん(大分市)の指導を受けながら自分たちの手で完成させた。
実習ではチームに分かれてレシピ通りに調理。キリンに見立て、トウモロコシ、ゴボウ、空豆など「伸びる」食材を使った「のっぽなのっぽな炊き込みご飯」、宇宙港大分と今年の干支(えと)をイメージした「月まで跳ねろ うさぎ饅頭(まんじゅう」」などを作った。
生徒の山野志優さんは講義で聞いた「ライオンが最後に口にしたというひき肉」から「肉々しいハンバーグバーガーかつ」を考案。豚カツをパンに見立て全体をベーコンで巻く一品で、試食も好評だったという。「色味を考えてハンバーグにピーマンと黄色と赤のパプリカを刻んで入れた。肉食のライオンらしいボリューム満点の料理になった」と笑顔で話す。
絵本は「君のための一品」のタイトルで、動物のエピソード、料理の写真やコンセプト、レシピなどを掲載して製本。同園には30冊を寄贈するほか、5月下旬から同校やインターネットなどで販売する。