大分県立美術館「OPAM(オーパム)」(大分市寿町2、TEL 097-533-4500)の2017年度来館者数が11月20日、50万人に到達した。
年間来館者50万人を目標とする中、夏季に開催した「ジブリの大博覧会」や1階のフリースペース(アトリウム)を活用した各種イベントなどで来館数を伸ばし、年度末まで4カ月以上を残してのスピード達成となった。熊本・大分地震などの影響で伸び悩んだ前年度の43万4518人から大きく数を増やしている。
本年度は、4月の2万8818人を皮切りに、6月まで順調に来館数を増やし、7月5日に10万人、8月4日に20万人を達成。中でも7月7日~9月3日の会期で開いた「ジブリの大博覧会」は、県内で開かれた一展覧会としては過去最高となる19万4564人を記録、全体数を大きく押し上げた。
記念すべき50万人目は宮崎県の中村孔俊さん(53)・由美子さん(51)夫妻と長男の俊龍さん(31)の家族。前日の11月19日が夫妻の結婚記念日に当たり、大分大学職員の俊龍さんが、美術館巡りが趣味という2人を招いて祝ったばかりで、「思い出の残るいい結婚記念日になった」と3人とも笑顔。
記念セレモニーでは、県芸術文化スポーツ振興財団の照山龍治専務理事が同博物館の特選グッズ詰め合わせ、作品図録、イサム・ノグチ展ペアチケットを贈呈し、「この時期に50万人を迎えられて本当にうれしい。今後も55万人、60万人と段階的に増えてくれれば」と話した。
同館では本年度の最終来館到達数を、開館した2015年度の64万2508人を超える65万人と予想している。渡辺修武副館長は「開催中のイサム・ノグチ展も順調で、好評のコレクション展も控えている。アトリウムでもモータースポーツや大分トリニータのイベントなども予定しているので、気軽に足を運んでほしい」と来館を呼び掛ける。
開館時間は10時~19時(金曜・土曜は20時まで)。現在、「20世紀の総合芸術家 イサム・ノグチ 彫刻から身体・庭へ」(一般=1,000円、大学・高校生=500円、中学生以下無料)、「コレクション展Ⅳ 自然への憧憬」(一般=300円、大学・高校生=200円、中学生以下無料)を開催している。アトリウムでは入場無料イベント「Enjoy!! モータースポーツin OPAM」(11月21~26日)、「大分トリニータの軌跡 in OPAM」(11月28日~12月10日)などが開かれている。