大分市の納豆販売会社「二豊フーズ」(大分市中戸次、TEL 097-597-5225)が5月16日、ホームページを一新した。
同社は、1949(昭和24)年創業の食用油や納豆などの製造を手掛ける「原田製油」(原田陽一郎社長)の販売部門として1982(昭和57)年に設立。食卓にあるおふくろの味をイメージした「ふるさと納豆」をブランド名に、2018年5月現在、県内外に17種類の納豆を販売している。主な商品は九州産中粒大豆フクユタカ使用の「国産納豆 九州」、大分県産のフクユタカと海藻のクロメを合わせた「くろめ納豆」など。これまでに全国納豆鑑評会で8度の受賞歴がある。
同社では「商品名やパッケージの知名度に比べ、ふるさと納豆や社名の認知度が低い」ことを受け、2015年からブランド戦略の見直しを進めてきた。最初の取り組みとして社員が制作し、休眠状態だったホームページの全面リニューアルに着手。県の2017年度「クリエイティブ・プラットフォーム構築事業」で紹介を受けた大分市のシステム開発会社と中津市のアートディレクターと共同し、5月15日までに作り上げた。
新ホームページは納豆を表すベージュ色をベースに使い、新しい「ふるさと納豆 NIHO FOODS」のロゴを掲載。温かい食卓をイメージさせる写真を多数使っている。コンセプトやニュースをまとめた「二豊フーズ株式会社」、各商品の概要と原材料を説明する「ふるさと納豆」、納豆の製造工程を写真で紹介する「納豆工場」、受賞歴や沿革などを記した「会社情報」、「お問い合わせ」と、必要な情報だけに絞ってすっきりとまとめた。営業部主任の原田健太郎さん(35)は「食の安心、安全にこだわっている会社であることを若いお母さん世代に伝えるイメージで作り上げた」と説明する。
同社では、大分の地場産業として地産地消を目指しており、大分や九州産大豆を使用した商品が多い。中には大分産の「すずおとめ」に地物のネギやシイタケを合わせた「大分品」もある。今年2月には「ねばり一番」が第23回全国納豆鑑評会の「アメリカ大豆部門」で特別賞を受賞。原田さんが「豆が変わっても味は変わらない証明ができた」と話すように、高い技術も持つ。
今後はこうした情報を積極的に開示していく予定で、原田さんは「まずはホームページを見て社名とふるさと納豆を覚えてもらえれば」とし、「ホームページで発信した情報をどういう形で商品に落とし込んでいくかが次のステージ。新ロゴを入れたパッケージに変えることも検討しているが、すでにイメージが根付いているので簡単にはいかない。今回を機に、時間をかけていろいろと変化させていきたい」と話す。