「竹あかりの作品展」が12月4日、別府市竹細工伝統産業会館(別府市東荘園、TEL 0977-23-1072)で始まった。竹製の照明60点が幻想的な空間を作り出し、訪れた人の目を楽しませている。
作者は竹工芸の工房「竹あかり」(別府市桜ヶ丘、TEL 090-3166-2688)の店主・川端辰雄さん(77)。妻・チエ子さん(故人)の実家がある杵築市で竹と出合い、60歳を機に「老後の趣味」として竹の加工品を作り始めた。
自ら切り出した竹そのままの形を生かす作風が特徴。建設内装業で培った腕と持ち前の器用さを生かし、数千の小さな穴を開け、和紙を貼るなどしたオリジナルの照明、花器、小物作りに取り組んでいる。これまでに生み出した作品は200点以上。県内外で個展を開いているほか、コンペやイベントで多数の受賞歴を持つ。
明かりを落とした会場にはフロア用の照明、デスク用スタンド、ビー玉を埋め込んだベンチなどがずらりと並ぶ。金属と竹デザインコンペ京都市長賞(2002年)を受賞したフロアスタンドは、竹を四角に加工し、多数の直径1ミリの穴を開けた繊細な作品。豊の国ねんりんピック美術展審査員特別賞(2018年)の受賞作は上から下にかけて美しく7色に光る。作品は全て触ることができ、ベンチに座って空間を楽しむこともできる。
期間中、川端さんに連絡を取ると作品の解説も聞くことができる。川端さんは「竹の風合いと柔らかいムードをゆっくりと楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
開場時間は8時30分~17時(最終日は16時まで)。入館料は高校生以上=300円、小中学生=100円。今月24日まで(10日・17日は休館)。