ムスリム(イスラム教徒)の食文化や習慣を知る「学びの食卓~ハラール料理を作ってみよう」が2月16日、別府溝部学園短期大学(別府市亀川中央町、TEL 0977-66-0224)の調理実習室で開かれた。
同短大の主催。別府ムスリム協会、別府市との共催。県内のイスラム教徒増加、インバウンド対応などを背景に「オープンカレッジ」として昨年に続いて開催した。今年は一般15人、同協会から8人、教員2人が参加。調理実習と試食会を通して互いに交流を図った。
別府ムスリム協会によると、イスラム教徒はイスラム法に基づき豚肉やアルコール類は口にできない。「ハラール」は「許可された」との意味を持つ言葉で料理では野菜、果物、魚介類などを使うことができるという。講座ではカーン・ムハマド・タヒル・アバス代表、カーン・アルタフさんらが講師となり、炊き込みご飯の「ビリヤニ」とヨーグルトの野菜ソース「ライタ」を作った。
ビリヤニは炒めた鶏肉やトマトをゆでた米と合わせるスパイス料理。カーン代表は「来客に振る舞うときやイベントのときに作る特別な料理」と説明し、「鶏肉をじっくり加熱すると中まで味が染みておいしくなる」などと調理のコツを伝授した。
参加者は試食会でビリヤニにライタを混ぜる食べ方を教わり、自分たちの手料理に舌鼓を打った。別府市の蜂須ふみよさん(54)は「ハラールという言葉は知っていたが、実際の内容は知らなかった。きょうは日本にはない作り方や文化を体験できて楽しかったし勉強になった」と満足そうに話していた。