大分ジビエ振興協議会(事務局・県森との共生推進室、TEL 097-506-3876)は3月18日、「ジビエスタンプラリー」の最終応募数が当選数の218を超える254件だったと発表した。応募条件を「スタンプ3つ」から「1つ~」に引き下げた緩和策が功を奏した形で、10日あまりで17倍に激増した。
スタンプラリーはジビエを使ったフランス料理のコースペア食事券などが当たるイベントとして2月9日~3月15日の期間で実施。当初は参加20店のうち3店でジビエ料理を食べてスタンプを3つ集めるルールで行っていたが、応募数が開始から3週間過ぎた時点で15件と全く奮わなかったことから、3月1日から応募条件を変更していた。
緩和後はネット上での情報拡散などもあり、応募数が急増。3月14日までに138件となり、15日と18日(15日消印分)に駆け込みで約60件ずつ増え、最後の最後で当選数を超えた。反応の弱さに気をもんでいた同事務局の担当者は「100%当たってしまうと思っていたので驚いた。それらしい抽選会をできるのがうれしい」と表情を緩める。
内訳はスタンプ3つが79件、2つが58件、1つが117件で、3分の2が緩和枠による応募だった。応募者の住所は、県内は大分市87、佐伯市19、宇佐市・中津市各18、日田市17など215件で、九州は福岡県17、熊本県11など33件。広島県、大阪府、東京都からも6件の応募があった。
ラリーに関して担当者は「県内に店が点在し、夜だけの営業の店もあり集めるのが難しかった」とし、「ポスターを貼っていなかったり、ジビエ商品をアピールしていなかったりする店もあり、イベントの一体感がなかった」と反省点を挙げた。
3月19日に県庁内で抽選会を行い、「特賞・A賞」「B~D賞」「参加賞」を決めた。特賞以外は発送をもって当選とするという。
同協議会によると、大分県のイノシシとシカを合わせた捕獲数(6万9615頭・2017年)は北海道に次いで全国2位だが、利用割合は3.3%と低い。県ではジビエ利用量を2019年度までに倍増させたい考えで、事務局では「応募はがきの中に『おいしかった』『楽しかった』などの声のほか『ジビエのファンになった』といったコメントもあった。手応えは感じ取っているのでこれに懲りずに、来年度もジビエの売り込みにまい進したい」と意気込んでいる。