風呂おけを楕円(だえん)球に見立ててゴールを目指す「フロラグビー」が4月4日、別府市の中心街で行われた。浴衣やタオル姿の参加者が協力してパスをつなぎ、早朝の温泉街に歓声を響かせた。
4月1日から開催中の「第105回別府八湯温泉まつり」(別府まつり振興会、別府八湯温泉まつり実行委員会主催)のイベントの1つ。ラグビーW杯日本大会(9月20日~11月2日)の大分開催を応援する目的で初めて実施した。
別府市が1月に公開したオリジナル動画「NO SIDE - BEPPU CITY」を踏襲。ゴールを熊本・大分地震の被災を受けて再建した「路地裏の名湯」の梅園温泉とし、JR別府駅東口広場から駅前通り、やよい商店街、梅園通りを抜ける約500メートルのルートで行った。
4日は6時30分から温泉施設を巡る「フロマラソン」の出発式があり、約80人が参加した。参加者はそのままの流れでスクラムを組み、「目指せ梅園」を掲げて走りだした。
ラインを組んでパスを回したり、モールを組んだりして前進。風呂おけを落としたプレーには審判が「ノックオン」の判定を下す場面も。最後にディフェンスのタックルをかわしてゴールの足湯に頭から飛び込んだ石井靖史さん(54)は「歴史に残るトライができて光栄」と満足そうに話していた。
「別府八湯温泉まつり」は7日まで。温泉施設約100カ所を無料開放するほか、「別府駅前熊八広場イベント」(6日まで)、「丼フェスべっぷ駅市場」(6日・7日)、「別府駅前通りイベント」(7日)などを開催する。