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大分県が「狩猟セミナー」 専用シミュレーターによる射撃の模擬体験も

参加を呼び掛ける担当者

参加を呼び掛ける担当者

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 狩猟者の確保と育成を目的とした「狩猟を新たに始めるためのスタートアップセミナー」が5月26日、大分県庁舎(大分市大手町3)の正庁ホールで開かれる。ハンターによる講義のほか、狩猟のシミュレーションソフトを使った射撃体験を初めて実施する。大分県森との共生推進室では「ゲーム体験の延長で狩猟の世界をのぞいてほしい」と参加を呼び掛けている。

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 同推進室(TEL 097-506-3876)によると、2017年の狩猟免許所持者数は「網・わな」3464人、「銃(一・二種)」1932人の5396人。近年は増加傾向にあるが、長期的には1989年(5605人)からほぼ横ばいで、74.4%が60歳以上と高齢化が定着している。鳥獣被害額は、2017年は1億9,500万円で1987(昭和62)年以来、30年ぶりに2億円を下回るなど確実に減少しているが「今後の鳥獣被害対策を見越して新規取得者を増やしたい」とする。

 セミナーは狩猟の魅力や社会的役割を伝え、興味を持ってもらおうと2015年から開催。同日に講義と狩猟体験を行うのは今回が初めて。

 9時30分から自然環境研究センター研究員の湯瀬智世さんが「狩猟のはなしと銃猟を始めたきっかけ」 、大分レディースハンタークラブ副会長の広畑美加さんが「狩猟を始めたきっかけ」について語り、同推進室が狩猟免許制度の概要について説明する。13時からは、実際のくくりわなや箱わなのかけ方を解説するほか、専用ソフトを使った狩猟の模擬体験を行う。スクリーンに映った鳥獣を専用のライフル銃で狙うといった内容で「シューティングゲームとほぼ同じ。狩猟の雰囲気を体感できる」という。

 参加条件は18歳以上。自衛隊や警察OB、農林業系の高校生や大学生、新規就農者のほか、狩猟に興味があれば参加できる。定員は先着100人で、狩猟模擬体験は定員50人(抽選)。狩猟免許所持者は参加不可。専用用紙をダウンロードしてメールなどで申し込む。締め切りは今月20日。参加無料。昼食は各自準備する(ジビエ料理の試食あり)。県庁駐車場使用の場合は事前申し込みが必要。

 同推進室では「農業被害などで差し迫った狩猟のほか、趣味としての狩猟があることを知ってほしい。セミナー後も初心者講習会や各種イベントを紹介するなどフォローもしていくので、気軽に参加してほしい」としている。

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