大分市が旧パルコ跡地(大分市府内町1)で整備を進めてきた「祝祭の広場」で9月7日、完成を記念した式典が開かれた。関係者や市民ら約150人が新しいスポットの門出を祝った。
大分市の「中心市街地祝祭広場整備事業」。2017(平成29)年11月に土地売買契約を締結。設計候補者選考、市民説明会などを経て2019(同31)年2月13日に本体工事着工。8月31日に完成した。総事業費は約30億円。
敷地面積は約4300平方メートル。「集い」「憩い」「祝い」をテーマとする広場として、可動式の大小の屋根2基のほか、ステージ、移動式植栽コンテナ、トイレ、芝生広場、駐輪場などを備える。事業については、橋形クレーン案からの変更、名称の商標権などが問題化する経緯もあった。
7日はステージを大型屋根の下に移動させ、テーブルや椅子、日よけの付いたデッキチェアなどを用意して会場を設営。飲食販売のキッチンカーも並んだ。式典では佐藤樹一郎市長が「今後は滞留性や回遊性などを検証し、市民と一緒に育て、愛される広場にしていきたい」とあいさつ。事業概要や経過説明を行い、関係者でテープカットした。
広場ができるのを心待ちにしていたという大分市の50代男性は「いろいろ問題があって本当にできるかどうか不安だった。駅に近い外の空間に休憩できる場所ができたのでうれしい。イベント以外の使い方など、自分たち市民もいろいろと考えていきたい」と話していた。
今回用意したテーブルや椅子などは9月中旬まで設置する。9月28日~10月23日はラグビーワールドカップ2019日本大会関連の大分市イベントを開き、国内外から訪れる観客をもてなす。一般利用の開始は11月1日から。2月末までの毎週土曜は市主催の社会実験型イベント「土フェス」を予定している。