日曜朝にJR大分駅周辺のごみ拾いを続ける「役立つ楽しい会 朝清掃部」の活動が10月13日に200回目を迎える。足かけ5年の取り組みで、当日は記念式典や祝賀会で節目を祝う。
異業種交流グループ「大分県に役立つ楽しい会」(村上佳史会長)の会員が2014(平成26)年に始めたボランティア活動。毎週日曜の8時に府内中央口の駅前に集まり、広場や周辺の道路などに落ちているごみなどを拾う。第3日曜は、障がい者自立生活センター「ばりFLATおおいた」と連携してJR高城駅周辺で行う。「町と心を一歩前に進める運動」をスローガンとする。
現在、約300人が部員として名を連ねている。子どもから高齢者まで年齢層は幅広く、職種も多様で障がい者も加わっている。清掃は自由参加で毎回約20人が集まる。それぞれが簡単な自己紹介や近況報告をした後、9時を目安に活動する。集めたごみは毎回、立候補した部員が持ち帰る。活動日当日の参加も可能。
部を束ねる宮脇卓也さん(50)は「始めた当初は5、6人だった。地道に取り組んでいたら、いつの間にか増えていた」と笑う。「大学のサークルのような雰囲気で、みんなの話を聞くと自然と笑顔になるし、勇気や元気ももらえる。部員のもう一つの居場所になっているのでは」と話す。
9月29日の198回目には22人が参加。ごみ袋と火ばさみを手に、思い思いの場所でゴミを拾い集めた。前日の28日に駅前の祝祭の広場でラグビーW杯のパブリックビューイングなどがあったが「想像以上にゴミが少なかった」(同部)。同部によると数年前まではたばこの吸い殻や空き缶などが多く捨てられていたというが、近年は、総じてごみの量は減っているという。部員それぞれが「活動が浸透した部分もあると思いたい」と口にする。
200回を迎えるに当たり宮脇さんは「みんなの結束力と継続力のおかげ」と感慨深げ。300回に向けては「ネットワークを広げて主要駅の別府でもやってみたい」と意欲を見せる。
199回目の10月6日は通常通りに実施。13日は開始時間を変更し、10時から記念の式典や撮影、清掃活動を行う(当日参加可)。清掃後は近隣の飲食店「竹田はつひので」で祝賀会を開く。宮脇さんは「朝清掃に参加している、いない関係なく、いろいろな人に祝ってもらいたい。これを機に輪が広がればうれしい」と話している。