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大分県庁の「レストランぶんご」が閉店へ 「出口見えず苦渋の決断」

「レストランぶんご」の「閉店のお知らせ」

「レストランぶんご」の「閉店のお知らせ」

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 大分県庁新館13階の食堂「レストランぶんご」(大分市大手町3、TEL 097-538-1690)が5月29日に閉店する。新型コロナウイルスの影響で利用はほとんどなく、先も見えないことから苦渋の決断を下した。店長の火箱知弘さん(59)は「もっとたくさんの人に料理で恩返しがしたかった。ただ残念」と話している。

調理場から行列の長さや料理の減りを確認していた(レストランぶんご)

 大分市の「うを清」(大分市勢家町4)が2006(平成18)年から13階の一角を借り受ける形で運営。同社常務の火箱さんが店長となり、庁舎内用の弁当販売、一般開放のランチバイキング、県庁職員らを対象とした宴会などを手掛けてきた。ランチバイキングは県産食材を取り入れたメニューと別府湾を見渡せる眺望が特徴で、県と共同で行うさまざまなキャンペーン限定メニューも人気となっていた。

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 2月の時点では影響はなかったが、国が複数感染の一事例に「ビュッフェスタイルの会食」を取り上げ、3月3日に県内初の感染者が大分市で確認されると状況は一変。3密回避の徹底を呼び掛ける県の要請もあり、職員や県民のランチ利用が減り、年度替わりの歓送迎会の予約もすべてキャンセルになった。火箱さんは「前年と比べて3月は9割減、4月はさらに5%減った」と話す。

 県側と継続の道を模索する中で、緊急事態宣言の全国拡大を受けて4月20日から5月6日まで休業。営業再開後もランチの利用者が戻らなかったことから5月11日に「断腸の思い」で撤退を決めた。「もっと続けたいし、やめたいという気持ちはこれっぽっちもない。ただ出口にたどり着く打開策はなかった」と悔しそうに話す。

 12日の昼時は恒例の行列もなく、220席を抱える広々とした食堂に利用者は数人。月に一度は利用するという大分市の60代女性は「ただ、驚いた。閉まるまでにもう一度来る」、50代男性は「県庁内にあったから余計に利用されにくくなってしまったかもしれない。コロナ憎しとしか言いようがない」と残念がった。

 残す営業日はわずかだが、4時30分に出勤して弁当を作りランチを仕込む、仕事の流れは変わらない。火箱さんは「ランチ時は調理場の中から行列の長さや料理の減りを確認し、追加分を調理するのが日課だった」と振り返り、「県のブランド魚・かぼすブリもここで開かれた試食会から広がっていった。昨年のラグビーW杯で来県したチームのご当地料理がものすごい人気だったことも印象深い。そうした場面に関われて幸せだった」と笑顔を見せる。最後に「この14年で県庁職員や生産者、県民と、自分の財産となる多くの人に出会えたことに感謝したい」。

 営業時間は11時30分~13時30分。土曜・日曜定休。

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