6月に入り、大分市のホタルの季節が終わりを迎えている。閉鎖中の「うーたの里山」(大分市横尾)でも今年を締めくくる光跡が刻まれている。
近隣の有志でつくる「うーたの会」が、住宅街に広がる休耕田を8年かけて整備した。ゲンジボタルの鑑賞ができるまちなかの鑑賞スポットとしてシーズン中は週末に400~500人が訪れるが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止で閉鎖されている。
同会によると、ホタルは毎年5月中旬から6月上旬にかけて出現する。今年の初見は5月10日で、ピークは1000匹を数えた27日と28日。29日以降、急速にその数を減らしているという。
6月1日夜、同会の許可を得て、シーズンの終わりを告げる1枚を撮影した。月夜の下で19時50分ごろから飛び始め、約400匹が1時間ほど明滅を繰り返した。
同会会長の神宮司昭夫さん(79)は「1年のサイクルが終わろうとしている。今年は見てもらえなかったのは残念だが、また、来年を楽しみにしてほしい」。