全国の人気菓子などを販売するセレクトショップ「Kashi工房Quest(クエスト)」(大分市市1280、TEL 097-511-0655)が7月7日、大分市稙田地区にオープンした。「群馬の山奥で行列ができる」という「大とろ牛乳」が連日、完売になるなど、スイーツの新しいスポットとして話題となっている。
店舗を運営するのは大分市で生まれ育った森田浩司さん(42)。会社員として飲食畑を歩いた後、広島、茨城の知人と共に起業。昨年9月に群馬県みなかみ町の「菓子工房 大とろ牛乳」と指定販売代理店契約を結び、大分に店を構えた。「大とろ牛乳」を販売する代理店は東京都新宿区、福島県郡山市に続いて3店目。
「大とろ牛乳」は濃厚なミルクの風味と「とろり」「シャリッ」とした口当たりが特徴。牛乳とコラーゲンを合わせて凍らせた原料をミキサーで半解凍の状態にし、専用の器に入れてスプーンと太いストローを添えて提供する。香料、保存料、乳化剤は使っていない。SNSで「不思議なおいしさを味わえる」「見た目がかわいい」などと取り上げられ、発祥のみなかみ町の店舗には行列ができるという。
同店では一日限定30杯で販売。連日、昼過ぎには売り切れる。「原料全てが手作りなので残念だがこれ以上は用意できない」と森田さん。
1杯当たりおよそ140グラムで550円。季節のフルーツ、生チョコレート、コーヒーゼリー、宇治抹茶金時などのトッピングも用意する(165円~)。
開店に合わせて店オリジナルの「しんけんばななジュース」(429円)も開発した。材料は厳選した完熟バナナと熊本・阿蘇の牛乳だけで「『しんけん(すごく)おいしい』の声が聞きたくて、素材、熟成、作り方にこだわった」という。1杯にバナナ1.5本を使っており「飲み応えも十分」。
このほか店内では「パン香房 麦の香」の手作りパンも販売している。今後は、物産展販売などで交流を深めた全国の店舗のスイーツを取り寄せて並べていくという。
店名の「クエスト」は有名冒険ゲームから名付けた。店内の工房は、いずれは「貸す」ことも考えており、表記を「菓子」ではなく「Kashi」とした。森田さんは「一緒になって商品開発ができればうれしい。ゲームの主人公がいろいろな経験を積んでたくましくなっていくように、店と一緒に成長していければ」と夢を広げている。
営業時間は10時~19時。月曜定休。