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別府のネオン街にハーモニー再び 流しの「はっちゃん・ぶんちゃん」3代目デビュー

商店街にハーモニーを響かせる「はっちゃん・ぶんちゃん」

商店街にハーモニーを響かせる「はっちゃん・ぶんちゃん」

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 別府市の繁華街で名をはせた流しの「はっちゃん・ぶんちゃん」が12月25日に4年ぶりに復活する。昭和期に誕生したコンビ名を1人で守ってきた3代目の矢野英幸さん(79)の相方に小野高幸さん(59)が収まり、ネオン街に息の合ったギターの音とハーモニーがよみがえる。

「はっちゃん・ぶんちゃん」の矢野さん(左)と小野さん

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 昭和30年代に流しをなりわいとしていた上野初さんと日浦文明さん(共に故人)が「はっちゃん・ぶんちゃん」を結成。アコーディオンとギターを手に別府市の北浜界隈の路地裏を流し歩き、40年にわたり夜の客を楽しませてきた。

 2人はカラオケの波に押され引退したが、2000年12月に地域の街づくりグループ「別府八湯竹瓦倶楽部」が実施した「夜の路地裏散歩」で復活。グループ代表の平野芳弘さん(69)が街の文化や歴史を紹介しながら練り歩くツアーに、音楽と歌で彩りを添えた。

 2009(平成21)年に上野さんが亡くなり、2016(平成28)年に日浦さんも逝去。多くの人に愛されてきた証しとしてコンビ名は代替わりをしながら受け継がれてきた。現在は矢野さんが「3代目はっちゃん」を名乗り、ギターを奏でながら守っている。

 小野さんは別府市の浜脇地区出身。会社勤めをしながらバンド活動を続けていたところを平野さんに「見初められ」、「3代目ぶんちゃん」として矢野さんとコンビを組むことになった。

 小野さんは歌とギターを担当。アフリカで誕生した「カズー(笛)」も吹く。11月27日にあった「夜の路地裏散歩」でリハーサルに臨み、矢野さんと息の合った演奏を披露した。参加客からの「結成したばかりとは信じられない」「歌声が美しい」との声に、小野さんは「流しとしては駆け出し。とにかく頑張るしかない」と気を引き締める。

 新コンビはクリスマスの「夜の路地裏散歩」でデビューする。そろいの帽子に青ブレザー、赤いちょうネクタイのいでたちで、竹瓦小路を皮切りに商店街を練り歩く。矢野さんは「心強い相棒ができてとてもうれしい。先輩方が作ってきた道をつないでいきたい」とその日を心待ちにしている。

 25日は20時30分スタート。参加料は1,000円(ワンドリンク込み)。要電話予約(別府八湯竹瓦倶楽部、TEL 0977-23-4748)。

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