梅雨の晴れ間が広がった5月23日、大分市の生涯学習施設「関崎海星館」(大分市佐賀関、TEL 097-574-0100)で旅する大型のチョウ「アサギマダラ」が飛び交う光景が広がった。飛来シーズンと梅雨時期が重なりまとまった数が見られない日が続く中、訪れた市民らが貴重なひとときを楽しんだ。
明るい青緑色の「あさぎ色」の羽が特徴。羽を広げた大きさは約10センチで、2000キロ以上の長距離を移動する「旅するチョウ」として有名。
同館にはアサギマダラが好むスナビキソウ、ヒメワスレナグサなどが植えられており、毎年4月下旬から5月にかけて飛来を確認できる。5月下旬のピーク時には一日に1000匹以上に達する。
今年は例年より2週間早い4月15日に初飛来。5月14日には300匹を数えたが、15日の梅雨入り後は風雨の影響で10~60匹までに減っていた。
朝から晴れた23日は160匹が姿を見せ、暖かな日差しを受けながらヒラヒラと舞った。大分市の40代女性は「数が少ないと聞いていたが、群れが飛ぶシーンは思っていた以上に美しかった」と満足そうに話した。
「今年はピークが読めないままアサギマダラの季節が終わりそう」と同館。「それでもまだしばらくは見られるので、来館時は優しく見守ってほしい」としている。
開館時間は10時~18時(金曜~日曜、祝日は22時まで)。火曜休館。入館無料。