別府市と大手セレクトショップ「BEAMS(ビームス)」が、市内の学生9人と作るラジオ番組「聴き湯!-浴場的文化混淆トークラジオ-」を11月20日から、市民文化祭「ベップ・アート・マンス」の一プログラムとしてポッドキャストで無料配信している。
学生対象の編集ワークショップ「BEPPU* Local Paragraphs(ベップ ローカル パラグラフ)」の一環。インターネットの音声メディアを通して地域のニュースやゲストとのトークを配信し、新しいコミュニティーづくりなどを図る。
別府大学から3人、立命館アジア太平洋大学(APU)から6人が参加。編集者の川田洋平さん、桜井祐さん、瀬下翔太さんの指導の下、ニュース、ゲスト、配信広報、技術の4班に分かれ、8月からオンラインで取材、番組作り、ポッドキャスト利用などについて学んできた。10月下旬に開いた初めての対面型ワークショップで、ゲストのリサーチ、ニュースネタのチェック、共同温泉での音源採録などを実施。11月中旬までに第1回配信分を収録した。
番組は共同温泉でのリラックスした会話をイメージして制作。「番台トーク」と「混浴トーク」の2部構成で、学生が別府のニュースについて意見を交わしたり、ゲストから話を聞き出したりする。時間は30分強で原則、毎週土曜の20時に配信する。
1月23日までの「ベップ・アート・マンス」期間中に4人のゲストを迎え、それぞれ前後編に分けて8回の配信を予定。初回の11月20日は、新型コロナ禍による別府市の観光客数減などのニュースを取り上げ、ゲストには移住組で竹細工の学校に通う田尻大樹さんを迎えた。今後のゲストは勝正光さん(画家、現代美術家)、やなはらそにさん(Beppu Sake Stand 巡)、山本智裕さん(Noodle Factory LIFE)ら。
羽田野愛さん(APU2年、大分市出身)はニュース班として「番台トーク」を担当。「ネタ集めは大変でマイクの前で話すのも難しい」とするが「取材を通して、ほとんどのことを受け入れてくれる別府の人の良さが分かった」と話す。「混浴トーク」に聞き手で出演した山本響さん(APU3年、埼玉県蕨市出身)は「話すのは得意でなかったが、仲間に『聴きやすい声をしている』と言われて挑戦した。新しく変われたようでうれしい」と笑顔を見せる。
配信広報担当の坂井祐里さん(別府大4年、大分市出身)は「効果音などを入れた構成が想像以上に良かった」と喜び、「公式のインスタグラムを通して4班の活動やトピックスを随時、配信していきたい」と意気込む。