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別府市に利用者目線の就労支援B型事業所「かぎしっぽ」 「笑顔と憩いの場に」

別府市に「かぎしっぽ」を開設した赤峰さん

別府市に「かぎしっぽ」を開設した赤峰さん

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 別府市の「keytail」が2月1日、障がい者の就労継続支援B型事業所「かぎしっぽ」(北浜3、TEL 0977-73-7222)を開設した。代表の赤峰靖子さん(51)が利用者目線で整えた新しい空間で「みんなの笑顔が絶えない憩いの場にしたい」と意気込んでいる。

「かぎしっぽ」の作業スペース

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 事業所の広さは約86平方メートル。テーブル5卓を配置した作業兼休憩所、調理場、事務所、面談室などを備える。主な作業は事業所内での弁当作り、老人施設での入浴準備の手伝いなど。社員は赤峰さんを含めて5人。利用者は定員20人で、開設時は40~50代の男女3人が登録。今後2人の新規利用が決まっており、現在、利用者や見学者を募集している。

 赤峰さんは離婚時の職探しで初めて福祉の世界に飛び込んだ。「15年ほど前だった。高齢者グループホームの求人を見て、深く考えずに応募した」。4年にわたって経験を積み、放課後等デイサービスで働き始めると、見え方が変わった。

 「発達障がいの子は見た目では分からなかったし、時間の経過とともに体が動かなくなっていく病気の子どもが自分の境遇を受け入れていた。そうした世界に衝撃を受けた」と振り返る。「私はもともと感情移入型。利用者と一緒に泣き笑いする中で、この子たちの将来を見届けたいと思うようになった」

 その後、10~60代の精神障がい者らが共同で生活するグループホームの管理者に。入所者を事業所などに送り出す側となったが、疲れた顔で帰ってくるケースが多かったという。そこで「自分なら」と一念発起。会社設立のプランを立て、2021年10月に合同会社を設立。約3カ月の準備期間を経て積み重ねてきた思いを形にした。

 作業所は、廊下側をガラス張りとし、明るくゆとりのある空間に仕立てた。事務所の壁の上部を取り払い、職員の顔が見えるようにした。調理場のスペースも作業しやすいよう最大限に広く取った。食事は栄養面を考えて提供する。

 利用者は「ただいま」と言って入ってくる。赤峰さんたちは「お帰り」と迎える。

 50代女性の利用者は人間関係で苦しみ、心に病を抱えるようになったという。グループホームで知り合った赤峰さんを慕い、開設と同時に利用を始めた。「年下だけどお母さんのような存在。安心して作業できることがうれしい」と笑顔を見せる。

 今後は、ホテルの清掃といった新しい作業を拡充してく予定で、利用者が希望する仕事も積極的に取り入れていく。赤峰さんは「自己選択と決定をできるだけサポートしたい。みんなを笑顔にするために頑張りたい」と寄り添う姿勢を固めている。

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