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別府の温泉熱でバニラ開花 大分県農林水産研究指導センターで受粉作業も

開花したバニラの受粉作業

開花したバニラの受粉作業

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 別府市にある大分県農林水産研究指導センター農業研究部花きグループ(鶴見、TEL 0977-66-4706)の展示温室で、バニラが開花した。

ランのような花を咲かせるバニラ

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 バニラはメキシコ・西インド諸島原産。ラン科バニラ属のつる性多年生植物で、直径約6センチの薄緑色の花を咲かせる。開花後にできる種子(バニラビーンズ)は菓子や飲料などの香料として使われる。

 同グループでは2015(平成27)年に「バーボンバニラ」1株を植栽。バニラはフェンスにつるを伸ばしながら数メートルまでに育ち、数年後から花を付けるようになった。開花は例年4月中旬から5月下旬で、今年は4月13日に1輪目が咲いた。開花数は一日に0~3輪。

 朝のうちに開花し、受粉しないと半日から1日で落花する。日本では「受粉担当」の昆虫が生息していないことから同グループでは毎朝開花を確認し、受粉作業を行っている。

 受粉した花は落ちずに育ち、バニラビーンズとなる花の根元の茎部分が約15~20センチに肥大する。年末ごろに茎部分を収穫し、熱処理後に数カ月乾燥させると独特の香りを発するようになるという。

 担当者は「ランのような花を咲かせ、つるや花に香りがないことはあまり知られていないと思う。6月までは咲いていそうなので気軽に見に来てほしい」と話す。

 花きグループは県の花の研究期間。別府の温泉熱を利用した温室や屋外の植物園で、花木の品種育成や栽培試験に取り組んでいる。展示温室では約150種の熱帯植物を栽培。世界三大花木「カエンボク」の新しい花も見ることができる。展示温室と植物園は通年無料で開放しており、9時から16時まで自由に見学できる。

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