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大分県eスポーツ連合飛躍の年 3月に別府で「足湯温泉」イベント

北浜温泉(テルマス)で行われたゲームイベント(1月20日)

北浜温泉(テルマス)で行われたゲームイベント(1月20日)

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 一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)の地方支部となった大分県eスポーツ連合の活動が加速している。3月末に別府市で足湯を絡めたイベントを開くなど、「温泉」を切り口とした「eスポーツツーリズム」定着へ向け飛躍の年となりそうだ。

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 前身は2016年8月に任意団体として発足した大分県eスポーツ協会(西村滉兼会長)。これまで対戦会や交流会の開催、プロチーム「花天月地」の設立、県サッカー協会との連携、自治体と連携した「おんせん県」のPRなどの活動を展開してきた。「県協会」スタイルの先駆け的存在で、2018年12月にJeSUの11地方支部の一つとして公認を受けた。1月21日から大分支部として本格稼働している。

 公認団体となったことで、全国的な情報共有や人的交流が見込めるほか、これまで苦心してきたゲームタイトルの使用許認可も容易になるという。支部単位での大会も開く予定。

 大きな後ろ盾を得て大分支部の独自の動きも活性化。「温泉」と掛け合わせた「eスポーツツーリズム」で観光誘致を図る取り組みを強化している。

 昨年12月7~9日に東京で開かれたゲームイベント「C4 LAN 2018 WINTER」では大分県、別府市、地元企業と連携して「おんせん県おおいた」をPR。ゲーム関連以外のブースは大分だけで、若い男性ゲーマーらに物産品を販売するなどして人気を得たという。西村会長は「会場での違和感が際立った分、反響も大きかった。温泉とのコラボの可能性を探りに他の自治体が視察に来たほど」と振り返る。

 1月20日には別府市の北浜温泉(テルマス)の2階休憩所を借りてゲームイベントを開催。当日の模様を写真や動画に収めてリアルタイムで配信した。「ツイッターに全国から『参加したかった』といった多くの書き込みをもらった。反応は予想以上で、たくさんの人に興味を持ってもらえたと思う」と手応えを感じ取る。

 こうした活動の先に、一つの形として3月30日・31日に別府国際観光港フェリーさんふらわあ乗り場2階のイベントスペース(別府市汐見町)で「別府おんせんLAN」を開催する。参加者がコンピューターゲーム、家庭用ゲーム機、ボードゲームなどを持ち寄る不休の「ゲームパーティー」で、会場には別府市などの協力で源泉を使った足湯を用意するという。西村会長は「単発的なイベントではなく、実行委員会形式にして継続開催していきたい。別府の顔ともなるイベントに育てたい」と力強い。

 「温泉」のほかにも「フットサル」「福祉」などとも連携。大分県サッカー協会と連携してフットサル大会会場でサッカーゲームを楽しむイベントを実施したほか、今後は福祉施設への訪問なども計画しているという。ゲームタイトルごとの大会なども積極的に開催していく。

 全国的には3月23日・24日に千葉県で「第1回全国高校eスポーツ選手権」の決勝、10月4日~6日に茨城国体の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」といった大会も控えている。高校生選手権では鶴崎工のグループが決勝進出を決めており、4月から始まる国体県予選では大分支部もさまざまな形で関わる予定だ。

 「eスポーツ」は、昨年の流行語・新語大賞にトップテン入りするなど、世間的な認知度が急速にアップしている。西村会長は「eスポーツには地域を盛り上げる多様な可能性があると思う。大分支部としてはまずは温泉とのコラボで観光誘致に役立ちたい。今年が大分県の『eスポーツ県元年』になれば」と意気込んでいる。

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