大分市の中心街に南インドカレーの専門店「Cedar Scent(シダーセント)」(大分市府内町2、TEL 090-6748-7658)が2月27日にオープンした。
オーナーは北九州市生まれで大分市育ちの杉瀬薫さん(42)。九州大学時代は機械工学を専攻して大学院まで進んだが、ゴルフの魅力に引かれてプロの世界に入ったという異色の経歴を持つ。国内外のツアーに参戦し、豊後大野市のゴルフ場や別府市のゴルフセンターで指導を重ねてきた。
カレーが好きで食べ歩きを繰り返す中、2016年に南インドカレーに出合い、再び人生が変わった。ライスと野菜や豆がメインで、皿の中で混ぜて食べるというスタイル。「ナンをこってりとしたルーに付ける食べ方とは全く異なる形に衝撃を受けた」という。
大分に南インドカレーの専門店が少なく、「興味を持つと突き詰めたくなるという性分」から、ゴルフから少し距離を置いて自らの店を構えることを決意。2018年5月から今年1月まで東京の専門家の元に通い詰め、南インド流を習得。イベント出店などで腕を磨き、オープンに備えてきた。
店舗面積は約26平方メートル。床を一段上げて板張りにし、壁をテーマカラーの淡い黄色に塗り変えた。テーブルとカウンター合わせて14席。当面はランチ営業のみの予定で、メニューは「ミールス(ベジ)」(1,000円~)と「カレーライス」(850円~)の2種類とした。
「ミールス」は野菜のうま味を味わえる南インドならではのカレー。ダイコンやナスなどの野菜と豆を煮込んだ「サンバル」、豆の煮込みの「ダール」、酸味が効いたトマトスープの「ラッサム」、野菜とヨーグルトを合わせた「ライタ」の小皿4種とサラダや炒め物などをワンプレートにのせて提供する。ライスは香りが特徴のタイ米と国産のカレー専用米をブレンドする。オプション(200円~)で肉系のチキン、マトン、エビの小皿を加えることもできる。「カレーライス」は肉系のルーをライスにかけて提供。内容は週替わり。大盛りは100円増し。
ランチドリンクはラッシー、オリジナルブレンドのコーヒー(以上200円)など。クラフトビールなどのアルコールも用意する。各テーブルに南インドカレーの食べ方の例を説明したオリジナルイラストも置いている。「好きなように混ぜて食べてほしい。味の変化を楽しんでもらえれば」と杉瀬さん。
今後はメニューも増やし、夕方以降の営業も予定。ゴルフとのコラボイベントなども企画するという。新しいスタートに杉瀬さんは「南インドカレーは食べ方も自由で楽しいし、野菜をふんだんに使っているので薬膳としての面もある。大分にこの魅力を広めていきたい」と意気込んでいる。
営業時間は11時~15時(日曜は16時まで)。月曜定休。