大分市横尾にある「うーたの里山」でゲンジボタルが見頃を迎えている。背景に「ウサギ」が浮かんでいるように見える場所もあり、住宅街のホタル観賞スポットとして地域住民らでにぎわっている。
まちなかの森を保護する目的で発足した「うーたの会」が、休耕田などを含めた約1万平方メートルの敷地を8年かけて整備したビオトープ。板張りの散策道から、ホタルやトンボといった昆虫や、ハンゲショウなどの植物を観察できる。「うーた」は大分市横尾太田の「おおた」にちなんでいる。
「ウサギ」の正体は、散策道の先に広がる林に現れる空間。木々の間に長い耳、目、鼻、口、ひげなどが見て取れる。毎年訪れているという同地区の男性は「おそらく今年の今の、この角度だけだと思うけど、まさにウサギ。ミッキーマウスにも見える」と笑う。28日は19時45分ごろから「ウサギ」のシルエットをバックに約400匹が飛び交い、訪れた市民らを楽しませた。
「気温が上がりそうな29日は今日以上に期待できそう」と、うーたの会の神宮司昭夫会長。観賞に適した時間帯はおおよそ19時30分からの1時間で、深夜1時すぎにも姿を見せるという。
里山には自由に出入りできる。生息地付近では懐中電灯などは使用禁止。神宮司会長(TEL 080-5277-3408)が日参しており、希望者にホタルの解説を行っている。