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大分・臼杵の妖怪クラブが「アマビエ」の塗り絵お札作成 合言葉は「コロナ退散」

「親子で塗り絵を楽しんで」と話す古谷さん

「親子で塗り絵を楽しんで」と話す古谷さん

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 大分県臼杵市の「妖怪通」で作る「臼杵ミワリークラブ」は現在、江戸時代に病の流行を封じるとされた妖怪「アマビエ」の「お札」を無料で配布している。クラブオリジナルの塗り絵ができる仕様で「新型コロナウイルスの早期鎮静化と地域の景気回復を祈りながら色付けを楽しんでほしい」と呼び掛けている。

商店街の店先に貼られた「アマビエお札」

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 同クラブは妖怪によるまちづくりを目的に1998(平成10)年11月発足。会員数は約20人で、臼杵に伝わる妖怪を後世に伝え、出現地を保護するなどの活動のほか「化宵」や「和ロウィン」といったイベントも定期的に開催している。今回のお札作りは「クラブにできること」として企画。3月下旬から「#アマビエチャレンジ」を掲げて開始した。

 厚生労働省の啓発用アイコンなど一般に公開されている「横顔」とは異なり、「正面」から捉えた絵が特徴。「くちばしとエラがあり、体にはうろこがある」「三本足」「髪が長い」「目はひし形」といった情報を基に渡辺康生会長が描いた。

 手始めに50枚を商店街に配ったほか、印刷できるように会のフェイスブックページにも掲載した。これまでに会宛てに約20件が寄せられており、中には「良兆見開運(良い兆しが見えてコロナに勝つ)」「いつもの日常を子供たちに…思いを込めて」という文字や鬼の絵が書き込まれたお札もあるという。「楽しさ」が伝わる作品などにはオリジナルグッズを進呈する予定。

 同会広報担当の古谷美和さんは「アマビエはお隣の熊本発祥。親子で塗り絵を楽しみながら、身近な九州の妖怪にも思いを寄せてほしい」と話している。

 アマビエは半人半魚の妖怪で、江戸時代に肥後の国(熊本県)の海から姿を現し、「疫病が流行したら、私の姿を描き、人に見せなさい」と語ったとの言い伝えがある。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどのSNSにイラストなどを投稿する人が相次いでいる。

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