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別府市の和菓子店「紅屋」が「アマビエ」練り切り 「体の中から疫病退散」

「アマビエ」の練り切りを作った神屋さん(右)と小林さん

「アマビエ」の練り切りを作った神屋さん(右)と小林さん

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 別府市の老舗和菓子店「紅屋」(別府市東荘園、TEL 0977-22-3507)は現在、病の流行を封じるとされた妖怪「アマビエ」の練り切り(270円)を販売している。新型コロナウイルスの鎮静化を願って手掛けた新作で、おかみの神屋優子さん(48)は「体の中からの疫病退散につながれば」と話している。

「アマビエ」の練り切りと土鈴

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 アマビエは半人半魚の妖怪で、江戸時代に肥後の国(熊本県)の海から姿を現し「疫病が流行したら、私の姿を描き、人に見せなさい」と語ったとされる。神屋さんは「髪が長い」「体にはうろこがある」「三本足」といった言い伝えを基に自らデザインを起こし、夫の信博さんと考えながら形にした。

 全体に丸みを持たせ、春をイメージして髪の毛に淡い緑色、足にピンク色を使った。「子供でも食べやすいようにかわいらしい表情にした。甘さは控えめであんの舌触りも滑らか」と話す。

 店内には神屋さんの同級生2人が製作した「アマビエ雑貨」も並ぶ。「偶然、同時期にアマビエの関連品を作っていたので合わせて展示販売することにした」。

 杵築市のフェルト作家・小林尚美さん(48)は「隣の熊本県に伝わる妖怪に親近感を持った」といい、アマビエをデザインしたステッカー(500円)、ポストカード(200円)を作った。別府市の土鈴作家・花宮真樹子さん(48)は、魔よけの意味を持つという土鈴の「アマビエ版」(880円)を製作。「癒やしをイメージしながら作った。鈴の音を聞いて、ホッとするひとときを味わってもらえれば」と話す。

 異なる分野で心を込めて作った「アマビエ品」が力を合わせる形で集結。3人は「それぞれの形で疫病退散に役立てれば」。

 営業時間は9時~17時。月曜定休。4月25日~5月2日は休業。5月3日~5日は駐車場でかしわ餅、ちまき、赤飯を販売予定。

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