「別府温泉 杉乃井ホテル」(別府市観海寺1、TEL0977-24-1141)が6月12日、約2カ月ぶりに営業を再開した。
オリックス不動産(東京都)が運営する総客室647部屋を有する大型リゾートホテル。新型コロナ感染拡大防止に伴う緊急事態宣言を受けて4月21日から休館していた。
営業再開に当たり、「新しい生活様式」やホテル業界のガイドラインのほか、衛生管理を徹底する同社独自の運営・サービス指針を適用。館内の消毒を徹底するほか、スタッフはマスクやフェースシールドを着用し、フロントには透明の仕切り板を設置した。宿泊者にはマスクを配布し、手指の除菌などを呼び掛ける。
同ホテルの目玉でもあるビュッフェ式レストラン「シーダパレス」は予約制とした。料理を小皿に盛り付けラップをかけて並べるほか、スープやケーキなど一部料理についてはスタッフが取り分ける。当面の間は宿泊者のみの利用とする(PRONTは宿泊客以外の利用可)。
別府湾を一望できる展望露天風呂「棚湯」は入場数を制限して開放する。浴場の洗い場は1カ所ずつ間が空くようテープで封鎖した。「3密」につながるサウナは休止している。
再開初日は県内外から約400人が訪れた。福岡県から来た常連客という70代男性は「いつもとは違った雰囲気だが、再開できてよかった。風呂に入っておいしいビールを飲みたい」と笑顔を見せる。
当面は予約の上限を50%以下に抑えて営業する。同ホテルでは「お客さまを万全な状態で迎えられるよう準備してきたので、たくさんの人の笑顔が見られてうれしい。通常とは異なるおもてなしもあるが、理解と協力を得られれば」としている。