
別府大の円城寺健悠さん(3年)と立命館アジア太平洋大(APU)の紺野ひいろさん(4年)が6月1日、別府の歴史と文化を紹介する小冊子「時間旅行マガジン」を発行した。過去の写真と現在の取材で紡いだ一冊で、2人は「別府の価値をつないでいきたい」としている。
円城寺さんは佐賀市出身。同大の史学・文化財学科でアーカイブズについて学び、保存価値のある別府の歴史資料を独自で集めている。別府で生まれ育った紺野さんは、中学時代にバレエ留学で渡仏したことで、帰国後、あらためて自分の町に興味を持ったという。郷土に関連した本を読み、講座に参加するなどして自身の「別府度」を高めてきた。
2人は「別府の歴史と文化」を共通項にSNSを通して知り合い、意気投合。昨年12月、「時間」を縦軸とした冊子作りの企画を立ち上げた。過去の資料提供と文章制作を円城寺さん、構成と編集を紺野さんが受け持ち、取材を重ねて5月末までに完成させた。
小冊子は「モダン別府を旅しよう」「名所に眠る、文化と歴史」「タイムスリップ・ザ・インタビュー」「別府に栄えた花街文化」の4部構成。100年前を探る「モダン-」では、戦前にあった遊園地・鶴見園や昭和初期の流川通りを取り上げ、「名所に-」ではラクテンチや海地獄の成り立ちから現在までを紹介している。「タイムスリップ-」では別府の「ベテラン」2人から昭和時代の身の回りの出来事について引き出している。
使用した写真は30枚以上で随所にイラストも配置する。ページ背景のデザインにも留意し、インタビューで登場した昭和の曲を聴くことができるQRコードも掲載した。「見やすく、読みやすく、印象が残るように工夫した」と紺野さん。
6月16日現在で発行200部のうち130部が売れている。2人の中にはすでに次号の構想もあるという。円城寺さんは「別府を詳しく知らない人はもちろん、別府に住んでいることが日常化している人にも読んでほしい。別府愛を育む一冊になれば」と話す。
A5判24ページ、フルカラーで600円。オンラインショップ(送料180円別)のほか、明石文昭堂、茶房たかさき、書肆(しょし)ゲンシシャ、結笑住建で販売中。