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大分・臼杵の仏具店「山本鳳凰堂」がカボス粉末入り線香 「大切な人に思いはせて」

「USUKI SENKO」を開発した平林さん

「USUKI SENKO」を開発した平林さん

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 臼杵市の仏具店「山本鳳凰堂(ほうおうどう)」(臼杵市臼杵、TEL 0972-63-4187)が8月2日、大分県産カボスの粉末を練り込んだ線香「USUKI SENKO」の販売を始めた。臼杵の食や暮らしに根付くかんきつをモチーフにしたオリジナル品で、店主の平林真一さん(43)は「趣のある臼杵の香りになった。大切な人に思いをはせてもらえれば」と話している。

「山本鳳凰堂」のカボス線香「USUKI SENKO」

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 平林さんは地域に寄り添ってきた店の5代目。買う人にも贈られる人にも喜んでもらえる一品として、町の人に愛されているカボスを「香りの供え物」として線香に仕立てた。

 市内の料亭の協力を得て、フグ料理用ポン酢に使った後のカボスを入手。輪切りにした上で乾燥させ、種を取り除いて微粉末にした。香川県の香りの専門家に相談し、白檀(びゃくだん)、安息香、丁子といった天然香料と調合して線香に練り込んだ。試作を7回、8回と繰り返し、この夏にようやく完成した。

 線香1本の長さは7センチ。完熟カボスをイメージした黄土色で、火を付ける前はレモングラスオイルの香りが立つ。着火後は線香の伝統的な香りが広がる。燃焼時間は約15分。「カボスの爽やかさと皮の渋みや苦みを思い起こさせる香りを感じてほしい」

 大分のカボスは、江戸時代に臼杵市で栽培が始まったとされている。酸味のある果汁は料理を引き立たせるとして焼き魚や酢の物のほか、焼酎にも使われる。「町の人のカボス愛は強い。みそ汁に入れる人もいるし、とにかく何にでも搾ってかける。祖母はクリームシチューに丸々1個を使っていた」と平林さん。線香作りは「祖母はもちろん、多くの人が好きだったものを供えたいという思いが強まり、形になった」とする。

 「かぼす線香」の構想は5年前からあったが、調合の難しさから研究は進んでいなかったという。今回は「コロナ禍で人の行き来が寸断される中、大切な人への贈り物として使われれば」と改めて注力。この1年で開発が具体化した。

 「自身が頭に描いていた思い通りの香りに仕上がった。先祖やカボスが大好きだった人たちを思う時にたいてほしい」と平林さん。「土産物としても大分県、臼杵市の魅力を新しい形で発信できれば」

 1箱15グラム入りで、価格は1,320円。店頭のほか同店のネットショップで購入できる。

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