別府市元町にある日本最古の木造アーケード「竹瓦小路」で12月25日、小路の「満100歳」を祝うイベントが開かれる。レトロ感漂う空間で参加型eスポーツ企画や音楽ライブなどを行い、小路の魅力をアピールする。
小路は1921(大正10)年12月に完成。流川通りから竹瓦温泉までをつなぐ約60メートルの住居を兼ねた商店街で、ガラス張りの天井が特徴。昭和の最盛期は多くの市民や観光客でにぎわった。2009(平成21)年に国の近代産業遺産に認定。現在はカレー店、スナック、ワインバーなど約10店が営業している。
イベントは、店主らでつくる実行委員会が小路のPRを目的に、昨年「100年前年祭」を開催。予想以上の入り込みでにぎわったことから今年も継続して開くことにした。
小路でスパイス料理店「Norary~Crary」を営む実行委員長の水口洋さんは、「時代とともに繁華街が駅周辺に移り、人の流れが変わった。別府の人でも来たことがない、知らないという人も多い。卵サンドのうまい喫茶店、格安のスナックなど、知った人は通い倒す小路の魅力を伝えたい」と話す。
「竹瓦小路まつり」として開催。竹瓦温泉前にステージと120インチのモニターを設置し、16時から式典を行う。17時からeスポーツイベントを開き、19時から23時までライブを行う。参加バンドは演奏順に「moon fish」「空間」「H’Bullet」「Tapya International Sounds」。
目玉のeスポーツイベントには広島県のプロチーム「広島TEAM iXA(チームイクサ)」のストーム久保さんが参加。格闘ゲームで来場者100人と対戦する「100人組手」を行う。対戦は予約不要で当日飛び入りで参加できる。
このほか各店がドアを開け放ち、小路全体を一つの店舗に見立てる「TAKEGAWARA SOUND FACTORY」も開催。屋台を並べ、アーケード全体に音楽も響かせる。来場者は各店の行き来が自由にできる。
水口さんは「周囲にさまざまなネオンがきらめく怪しい所だが、全く危なくない。足を運んで小路の魅力にはまってほしい」と呼び掛ける。
入場無料。