別府の海地獄(別府市大字鉄輪、TEL 0977-66-0121)で8月29日から、湯煙に画像を投影するプロジェクションマッピング「夜の海地獄2015」が開催される。
「鉄輪(かんなわ)の夜に新しいにぎわいに」と、同施設専務の千壽智明さんが企画した同イベント。観光客から「夜の楽しみがない。なぜ地獄巡りは夜の営業をしないのか」という声に応え、昨年から始めた。
海地獄は約1300年前、鶴見岳の噴火によってできたといわれる天然自然の温泉。風土記の時代には人を近づけず、木々を枯らしていたことから忌み嫌われたため「地獄」と称されるようになった別府の8カ所ある地獄の一つ。コバルトブルーの色に変化し池状になり、「海地獄」と称されるようになった。泉質は酸性でラジラム硫酸鉄を有し、温度は98度。泉脈までの深さは200メートルといわれている。
昨年同様の海地獄から上がる大量の湯煙に鬼やコイ、和柄模様などを投写する第1部、新たに制作した同地獄の入り口に位置する築約70年の「長屋門」に画像を投影する第2部、再度湯煙に投影する第3部の全3部構成になっている。
千壽さんは「これだけの湯煙が上がる同地別府だからこそできるイベント。湯煙ならではの幻想的な世界を楽しんでもらいたい」と話す。「湯煙とうまくリンクさせるようかなり工夫した。見たことのない煙に浮かぶ絵と自然の雄大さを感じてもらえれば」とも。
開催時間は19時~22時(通常営業は8時~17時)。入場料金は、大人=600円、高校生以下=400円(当日、通常営業での入場客は300円で再入場可)。開催日は今月29日・30日、9月20日~22日。10月以降も月に1度の開催を予定している。