昨年12月にアフガニスタンで殺害された福岡市のNGO「ペシャワール会」現地代表で医師の中村哲さんの記録映像上映会が2月18日、J:COMホルトホール大分(大分市金池南1)小ホールで開かれる。現地で中村さんと行動を共にしたJICAの国際協力専門員・永田謙二さんとペシャワール会PMS支援室室長の藤田千代子さんを迎え、中村さんの功績を振り返る。
大分市国際都市交流親善会議(事務局・大分市文化国際課、TEL 097-537-5719)、JICA(国際協力機構)デスク大分(JICA九州)の主催。国際化・多文化共生講座の一環で「国際協力」をテーマに実施する。
上映するのは「アフガニスタン 干ばつの大地に用水路を拓(ひら)く 治水技術7年の記録」(2012年、73分)。戦乱下の干ばつの国で、医療行為や用水路の建設工事に当たった中村さんの活動を紹介する内容で、故菅原文太さんが朗読に当たっている。「現地のリアルな部分を切り取った映像も含まれている。高校生などの若い世代にも見てほしい」と市国際化推進室。
18時30分開場。19時から永田さんがアフガニスタンでの日本の国際協力について講演。上映を挟み、藤田さんが映像の解説や活動報告などを行う。21時15分終了予定。参加は無料だが、事前申し込みが必要。定員は200人(先着順)。
上映会に先立ち、3日から8日まで、同ホールのエントランスで「中村哲医師 活動記録写真展」(観賞無料)を開催。ペシャワール会から借り受けた写真やパネル約40枚を並べ、医療、井戸、食料配給、用水路、農業などの分野で人道支援活動を続けてきた中村さんの功績を紹介している。
同推進室では「中村さんの死によって国際支援や協力の現状を知った人も多いと思う。中村さんの意思は今も多くの人に引き継がれている。写真や映像を見て、話を聞くことで関心を持ってもらえたら」としている。