コロナ禍で半年以上中止していた大分市の「森林セラピー体験ツアー」が9月27日に再開した。稙田地区の霊山(大分市岡川)周辺を歩くツアーに定員を超える36人が参加し、緑の中で心身を癒やした。
市内の「セラピーロード」を体験するツアーで例年およそ10回を開催しているが、本年度は新型コロナウイルス感染防止のため4月以降の回を全て中止していた。
市林業水産課によると、今回は久しぶりの開催とあって定員の30人に対して通常時の3倍近い約120人の応募があったという。キャンセルを見越し参加枠を6人分増やしたが、最終的に36人全員が参加した。
27日は9時から3班に分かれて順にスタート。緑の木々や展望台からの景色を堪能したほか、合わせて行われたクリスタルボウルの演奏イベントやコーヒードリップ講座なども楽しんだ。「再開を待っていた」という大分市の60代女性は「天気も景色も空気も最高で日常のスピード感を全く感じない。やはり屋外は気持ちがいい」と笑顔で話していた。
今後は10月18日におしどり渓谷(アロマ講座付き)、12月20日に上野の森(クリスマスオーナメント製作講座付き)で開催を予定している。希望者は専用サイトの応募フォーマットから、またははがきで申し込む。
「森林セラピー」は、森や林の地形を利用した歩行や運動などで心身の健康維持を図る取り組み。大分市では「NPO法人森林セラピーソサエティ」から2012(平成24)年に森林セラピー基地・セラピーロードの認定を受けている。同コースのほか高崎山、おしどり渓谷など9カ所が「セラピーロード」として登録されている。