別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)の学生と准教授でつくる「おうち温泉とどけ隊」は現在、全国の医療従事者宅に別府温泉を配送するプロジェクトを進めている。資金を集めるクラウドファンディング(CF)を展開し、併せて温泉提供先も募集している。
コロナ禍の最前線で奮闘する医療従事者に、「これまでの感謝とこれからも頼りたいという思いを大分らしい形で伝えよう」という篠原欣貴准教授(36)の呼び掛けに、学生6人が呼応した。
別府市の外郭団体「別府市産業連携・協働プラットホームB-biz LINK(ビービズ・リンク)」(末広町1、TEL 0977-76-5205)が手掛ける、専用トラックで全国に温泉を届ける「別府おんせんおみや」の仕組みを活用する。4~8トンの専用トラックを使い源泉100%の温泉を配送する。
支援期間は10月25日まで。目標は200万円。支援金は1,000円からで、3,000円以上は支援額に応じて湯の花、温泉施設利用券、Tシャツ、温泉旅館宿泊割引券などの返礼品を用意する。医療従事者の自宅用または、プレゼント用として応募できる。配送先は資金状況と配達距離などを考慮し決定する。
メンバーの田治大幹さん(22)は「広島県で市役所職員として働く兄が、コロナ対応の業務で日々忙しくなっていく様子を目の当たりにしてきた。最前線の医療従事者はもっと大変だと思う」と話す。篠原准教授は「心身リフレッシュの一助になれば。感謝の気持ちを込めて、癒やしを届けたい」と話している。