大分市の高崎山自然動物園(大分市神崎、TEL 097-532-5010)で5月2日、今年初めての赤ちゃんザルが生まれた。名前は病の流行を封じるとされた妖怪にちなんだ「アマビエ」に決まった。
同園によると、2日13時30分ごろ、スタッフがB群のポコポコ(11歳)の腹部にしがみついている赤ちゃんを発見した。性別は未確認。
名前は公募の中から選んだ。投票数は630票で、このうち新型コロナウイルス関連の「アマビエ」は最多の17票だった。次位は東京五輪にちなんだ「ゴリン」(14票)。人気漫画「鬼滅の刃」に関する票も多く、「タンジロウ」「ネズコ」は共に全体で3番目に多い8票だった。
一夜明けた5月3日、ポコポコは午後から「出勤」。へその緒が付いたままの赤ちゃんを抱えながら寄せ場に現れ、来園者に元気な姿を見せた。「アマビエ」も母親の乳を飲んだり、あくびをしたりして園内の空気を和ませた。同園によると、へその緒は乾燥した後、自然に取れるという。
大分市内から訪れた30代女性は「かわいらしい赤ちゃんを見られて良かった。妖怪の名前は少しかわいそうかなとも思うが、絶対に忘れないし忘れられないから良いのかも」と笑顔で話した。
同園では今年およそ150匹の出産を見込んでいる。