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大分で1400年前から続く暗闇の中の物々交換市「萬弘寺の市」

萬弘寺の市「物々交換」で海産物の交換に集まる参加者

萬弘寺の市「物々交換」で海産物の交換に集まる参加者

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 大分の萬弘寺(まんこうじ)で5月23日、1400年続く「萬弘寺の市」のメーンイベント「物々交換市 あんたも来ちかえんかえー 得するで」が午前4時から開かれた。主催は萬弘寺の市保存会(TEL 097-592-5007)。

萬弘寺の市「物々交換」に盛り上がる会場

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 同寺に奉られている観世音菩薩の縁日にあたる5月18日からの1週間、多くの催しを用意している同イベント。「換えんかえー(こうかんしませんか)」のかけ声で日が昇る前の闇夜に県内各地から持ちよられた海産物や農産物、日用品が中心の「物々交換市」をメーンにした地域の伝統行事。

 保存会の高森紀郎会長は「少し形は変わったものの、1400年以上の歴史あるイベント。昔の服装や様子を誰でも体験・参加できるイベントは珍しい。郷土の伝統・歴史を守っていきたい」とあいさつ。

 花火の合図で交換の品物を手にした子どもから大人まで約400人があちこちで「換えんかえー」と声かけが始まった。

 市内から親子3人で参加した神崎あゆみさんは「坂ノ市は地元。昔からこのお祭りがあることは知っていたが参加したのは初めて。すごい勢いに圧倒された。子ども達にも良い経験になったと思う。参加して良かった」と話す。長男の蓮(れん)君は「楽しかった。おもちゃがもらえてうれしい」と話していた。

 就任後初めて参加した佐藤樹一郎市長は「長く続く伝統的な郷土行事は残していかなければならない。全国から参加者が集まるよう市としても協力して行ければ」と意気込みを見せた。

 24日は「子ども物々交換」(9時~)を予定している。

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