別府市で4月6日、大平山(810メートル)を野焼きする「扇山火まつり」があった。街を見下ろす山の斜面を炎の帯が伝い、温泉の都に春の訪れを告げた。
4月1日から始まった「第107回別府八湯温泉まつり」の一環。温泉に感謝する祭りとして1976(昭和51)年から行われている。大平山は山頂から裾野にかけての斜面が逆さまの扇に見えることから「扇山(おうぎやま)」と呼ばれるている。
当初は2日に開催する予定だったが雨の影響で延期されていた。6日は18時に山頂で火が放たれ、約3時間かけて山肌を焼いた。扇山と鉄輪温泉を一望できる湯けむり展望台からは山と夜空がオレンジ色に染まる幻想的な光景が見られた。
今年は新型コロナウイルスの影響で、温泉の無料開放やパレードなどの通常イベントは中止。イベントを公式サイトで配信する「温ラインまつり」などを実施した。湯ぶっかけまつりはコロナ収束後に実施予定。