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大分の高崎山自然動物園「おさる館」がリニューアル 「おさる資料室」お披露目

園の歴史を刻んだボスザルの写真コーナー

園の歴史を刻んだボスザルの写真コーナー

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 大分市の高崎山自然動物園(大分市神崎、TEL 097-532-5010)は1月1日、「おさる館」の展示スペースを「MONKEY MUSEUM おさる資料室」としてリニューアルオープンした。

リニューアルオープンした資料室

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 サル山から国道10号を挟んだ駐車場に隣接する同館。これまで2階展示スペースはサルの生態についての情報を点在する形で展示していたが、さらなる有効活用と情報提供を掲げて大幅改装に着手。昨春から半年かけて構想を練り、7月から10月中旬までに企画をまとめ、年内までに完成させた。

 展示面積は約300平方メートル。既存の展示物を活用しつつ、新たに壁を立てて順路を作り、博物館さながらの資料室に生まれ変わらせた。高崎山の自然と歴史、自然動物園の歩み、サルの生態、高崎山での遊動域、A~C群について、歴代のボスザル、初代ボス・ジュピター、名誉ボス・ベンツ、映像視聴などのコーナーを設け、それぞれ写真やパネルを使って詳細に説明。改装を進めた出田朋治事務局次長は「職員の知識と動物園の財産をうまく生かせた」という。

 「サルの生涯」では幼少期から青年、壮中年、高齢期までの生態をオスとメスに分けて説明。「寿命は約25年で死ぬときは姿を消す」といった豆知識をちりばめた。コーナーを担当したスタッフの二宮惇さんは「どうすればお客さんに伝わるか、分類や軸を決めるのが難しかった」と振り返る。

 「A~C群について」では、それぞれの誕生のいきさつから個体数、構成するサルたちを分かりやすく紹介。2002年に消滅したというA群についてもその歴史をパネルを使って解説している。現在、C群が弱体化している理由にも触れていて、スタッフの江川順子さんは「C群の上位のオスザルがB群へ移籍したため」という。

 ボスザルについては歴代の47頭の写真をずらりと並べたほか、同園を代表する2頭を取り上げた。1953(昭和28)年の開園当時にボスザルだった「ジュピター」については「王の中の王」とされるその生態、園内のジュピター像などを紹介しているほか、本物の骨格標本も展示。2つの群れでボスザルになるなど、その波乱万丈の生きざまから高崎山の代名詞ともなった「ベンツ」についての経歴も事細かに紹介している。

 駐車場からのサル山へと移動するルートに資料館を開設するに当たり、入り口に大きな看板と巨大なサルのバルーンアートを設置して誘導を試みる。出田次長は「資料室を見てからサルを見てもらうとガイドの説明がより分かる。また、帰りに確認してもらっても楽しめる。初めての人はもちろん、マニアやファンの方でも納得できる内容になっているので、ぜひ足を運んでほしい」と来場を呼び掛ける。

 開場時間は8時30分~17時。資料室の観覧は無料。

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