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由布市で「湯布院映画祭」開幕 市民ら前夜祭から「佐藤浩市特集」満喫

加藤さんらが駆け付けた前夜祭

加藤さんらが駆け付けた前夜祭

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 日本で最も古い映画祭「湯布院映画祭」が8月23日夜、由布市湯布院公民館(由布市湯布院町川上)で始まった。

佐藤特集について解説する三宮実行委員長

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 映画館のない町で日本映画を楽しもうと地元を中心としたボランティアが実行委員会(期間中・TEL 0977-84-4762)を作り、1976年から開催している。前夜祭の無料上映、特集映画上映、特別上映、シンポジウム、懇親会、パーティーなどを柱とする手作り映画祭で、邦画ファンが監督や俳優、脚本家らと交流できるとして人気を得ている。

 毎年テーマを決めて作品を選んでおり、43回目の今年は「闘う男・九つの貌(かお)」と題し、俳優の佐藤浩市さんを特集した。前夜祭と本祭初日・2日目に佐藤さんが出演した10本を取り上げるほか、4日間で新作試写などを含めて全15作品を上映する。

 前夜祭は、台風20号の影響で会場をJR湯布院駅前から同公民館に移して実施。上映に先立ち「カンガ・ダンススタジオ」の子どもらが踊りを、由布院神楽保存会が神楽を披露した。

 開幕に当たり、三宮康裕委員長が佐藤特集について「今年は華のあるゲストを招こうと昨年の早い段階から依頼していた。現在も撮影中で次回作の話し合いもある忙しい中で来てもらえることになった。時代劇、青春物語、バイオレンス。佐藤さんのさまざまな顔を楽しんでほしい」と説明。ゲストで来場した脚本家の加藤正人さんが「この映画祭に選ばれるのはとても名誉なこと。43年も続いているのは映画を愛する皆さんがいるから。これからも日本映画を見てほしい」とあいさつした。

 会場では20時から佐藤さんが父の故・三国連太郎さんと共演した「美味しんぼ」(1996年)を上映。来場した市民や観光客らがグルメ漫画の映画版を楽しんだ。同市湯布院町の土師敬士さん(71)は「毎年楽しみにしている。俳優や監督に会えるのも本当にすごいこと」と笑顔で話していた。

 24日は、バイオレンスアクションの「GONIN」(同)など5本を上映。10時からの森鴎外原作「阿部一族」(1995年)は入場無料とする。25日は「文学賞殺人事件 大いなる助走」(1989年)など4本。最終日の26日は、日中合作の異色サイコ・サスペンス「心魔師」(2018年)、故若松孝二監督が率いた若松プロダクションを描いた「止められるか、俺たちを」(同)の2本を特別試写として公開するほか、特別上映「アイスと雨音」(2017年)、短編2本を上映する。

 佐藤さんは24日・25日、俳優の井浦新さんと山本浩司さんが25日に来場予定。このほか阪本順治監督、甲斐さやか監督ら約20人がシンポジウムやパーティーに参加する。

 当日券は一般上映900円、特別試写・特別上映1,700円、小中学生500円。シンポジウム参加300円、パーティー参加5,000円。タイムテーブルは専用ホームページで確認できる。

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